【完結】犠牲にしてまで【呪術廻戦】 (ページ6)

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「あんたたち、それお揃い？」

肌身離さずつけておけと言われたから学校にもつけていけば、すぐに目ざとい野薔薇に見つかる。

全部正直に話してもいいけど長くなりそうだし、そうすると先生も来ちゃいそうだな……。

恵はみんなに知られるの嫌そうなタイプだし。

なんてぼんやり考えた末、適当に誤魔化そうとすれば横から違う声が真実を語る。

「ああ、そうだ」

「何、付き合ってんの？」

「付き合ってる」

「いつから？」

「昨日」

全部話すの……？と驚いて固まる私と突然のことについていけなくて固まる悠仁をおいて、事務連絡のように淡々と話す恵。

言いたくないタイプかなっていう私の気遣いに、意味はなかったらしい。

騒ぐ野薔薇とやっと戻ってきた悠仁に……

野「どっちから告白したの？」

悠「ちゅーは？！ちゅーした？！」

野「なんて告白したのよ」

悠「伏黒、意外と行動派～！！！」

質問攻めにされて面倒くさくなったのか、耐えられなくてキレたのか。

そこそこ大きめの声で、とんでもない一言がおとされる。

「何でもいいだろ。俺があいつのこと、好きなんだから」

恵のやってしまった、という顔と「好きなの？！」と扉を開けて叫んでる五条先生。

絶対最初からこの話、先生聞いてたでしょ。

この言葉が瞬く間に高専内で広まり、事あるごとにからかわれる未来が見えた気がする。

どうせ広まるならとことん広まっちゃえ。

半分自棄になってわざとガタッと大きな音をたてる。

そして椅子を引き、立ち上がった。

みんなの注目が集まる中、宣言するように机をバシっと叩く。

「私も恵が好きだよ！！」

きゃあきゃあとはやす声が聞こえてくるけど、バカップル上等だよ。

　

どこまでも広まってしまえ。