10.昼飯からの告白 ページ12
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――キーンコーンカーンコーン
『んー!!....腹へった...』
大きな伸びをして机に項垂れるA。
疑問に思った勝利が、お弁当をもってAの席に向かう。
勝「...どーしたの、A。飯食べないの?」
『...んあー、弁当、忘れた......』
勝「あらら......売店で買う?」
『財布んなか空っぽなう』
勝「だめじゃん」
そういって苦笑する勝利。
勝利はうー、と唸っているAに、お金を持っていなくて貸せない自分を恨みながら、お弁当をAめ目の前に置く。
『?』
勝「...俺のあげ――――」
「永瀬くん」
言葉を言っている途中で呼ばれたA。
『んー、なにー?』
「3組の吉田さんが呼んでる」
『香菜が?』
(名前で呼んでるし......)
確か3組の吉田さんといえば、最近Aとよく話してる子だ。
どーせ告白なんだろうな、と思いつつ内心焦りが募る。
『おー、じゃちょっと行ってくる』
勝「いってらっしゃい!」
なんて笑顔で見送るけど、内心は真っ黒だ。
いわゆる嫉妬。
ぐっ、とお弁当を握りしめ友人の元へと向かった。
―――
『香菜ー、どしたん?』
「あっ、A!いや、あの......」
『?』
「と、取り合えず中庭行かない?」
『?いいけど...』
そして、連れられるままに中庭へと来た。
人がまったくいない静かな空間に、ポツンと置かれたベンチに腰かける。
すると突然目の前に出されたお弁当らしきもの。
『......くれんの?』
「う、うん」
『珍しー!いつもならジュース一本も奢ってくれねーのに』
「う、うるさい!///
嫌ならいいよ!」
『嫌じゃねーって、サンキューな。』
微笑んで香菜の頭にポンと手をのせるA。
すると香菜の顔がカアッと、赤くなる。
『じゃー、いただきまーす』
「....ちょ、ちょっと待って!」
『?』
「その前に、言いたいことあって...」
突然のことに頭を傾げるA。
香菜は立ち上がり、Aに向き直る。
「私...」
『ん?』
「Aのこと......好き。
付き合ってください」
『...............ごめん、俺さ...
好きな人いんだよね...』
「そっか、いきなりごめんね...」
『ううん、ありがとな...』
そう笑って、お弁当をベンチに残して去っていくA。
その後ろ姿を、ただ香菜は見つめていた。
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岸aimu*(プロフ) - 初コメです(*^^*)主人公の性格がかっこよくて好きです!!更新待ってます! (2015年1月20日 19時) (レス) id: a052c44372 (このIDを非表示/違反報告)
momo(^。^) - この小説初めて見たんすけど、物凄く面白いです。勝利くんとのイチャイチャ?しているところが見たいです。これからも頑張ってください。 (2014年12月23日 20時) (レス) id: 53fb9b70dd (このIDを非表示/違反報告)
あやみ - 続きお願いします。こうしんがんばれんれん。おうえんしています。まってます。このしょうせつだいすきです。けさないでください。お願いします。作者様だいすきです。 (2014年11月2日 17時) (レス) id: a87be22347 (このIDを非表示/違反報告)
蓮華王(プロフ) - とても面白いです!更新待ってます!頑張ってください。 (2014年9月29日 22時) (レス) id: 9e784e4e5d (このIDを非表示/違反報告)
エリンギプール - 超面白いです!セクゾのこういう小説って今までなかったんで、新鮮だし、楽しいです!wこれからも更新頑張ってください!応援してます(^o^)/ (2014年8月26日 22時) (レス) id: 750a293532 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:驪鑼ン | 作成日時:2014年7月31日 0時