あなたの番です【閉ざされた心】-4-二階堂忍

NO.95 ページ3

・


動画が終わり大勢の警官が到着した。



翔太と二階堂とAは一階から内山の部屋を見ていた。



翔太「おかしいよ。

何がおかしいかわかんないけど

何かがおかしい。

黒島ちゃんとの関係だってさ、

本当にただのストーカーだったかどうか。」


二階堂「まず、黒島さんに褒められたくて

赤池夫婦を殺害した理屈が全くわかりません。」


翔太「うん…」


A「菜奈さんの動画も途中しか流れていなかったです…」



すると翔太はアパートの入り口付近に体を向けた。

二階堂「どうしました？」



翔太「さっきあの人がいたんだよ。

南さん。」


A「南さんが？どうしてここに…」



翔太「わかんないけど！

これで一件落着じゃないってことでだけはわかるよ。」



・・・・・・・・・





そしてそのまま3人で南の部屋を訪れた。


南「死んだ？」



翔太「とぼけないでくださいよ。

あそこで何してたんですか？

なぜ逃げたんですか？」



南「君たちが来たから逃げた。」


翔太「やましいことがあったからですよね？」


南「そうだよ。でも殺してない。」



翔太「直接殺してなくてもあのダーツの仕掛けは…！」


南「仕掛け？ダーツ？」


二階堂「待ってください。やましいことってなんですか？」



南「この前、線路にドボンした子いるよな。」

二階堂「いますけど。」


南「あの後また何か起こるんじゃないかと思って

病院に潜り込んだんだよ。バイトとして。

エピソードトークのネタ探しだな。

で、その内山って青年が病室の周りうろちょろしてたんで

あれ？こいつが突き落とした犯人じゃねえか？と思って

後をつけたんですよ。」



翔太「どうしてあなたがそんなことするんですか？」

南「だから、事故物件住んでみた芸人だから…」


翔太「答えになってません！」



南「…事故物件以外にも世の中の物騒な事件を調べて

面白おかしく紹介するんです。」



翔太「面白おかしく？

でもあなたは本当に面白がってるわけじゃないですよね？

これまでもネタ探しをしてる人の態度には見えませんでした。

本当の目的はなんですか？」



南「そりゃまあ、最低限の正義感ぐらい持ち合わせてますよ。


・

NO.96→←NO.94

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す