終-6 ページ6
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今日子「何かあったの？」
A「いえ、何も。」
今日子「ねぇ、Aさん。
どうして…火事の日の事…
忘れたなんて嘘をついたの？」
A「言って欲しかったですか？」
今日子「別にそんなんじゃ…」
A「嘘をついたのは、全部…椿のためです。
こんな卑劣な人でも、椿の母親ですから。」
少し歩きすれ違う間際に
A「椿に感謝してください。」
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･
･
椿side
椿「こんな遅くに何してる。」
廊下からAが厨房にいるのが見えて、
つい、声をかけてしまった。
A「いえ、別に。」
そう言って逃げようとするAの腕を掴むと
自然とAと目が合う
椿「……！」
Aは泣いていた。
Aはすぐに目を逸らす
俺はどう声をかけていいか分からず、抱きしめた。
A「……っ…」
椿「A…」
ずっとこうしたいと思っていた。
でも、俺は
火事の日…
Aより、この店を選んだ。
そんな俺がAと結ばれてはいけないと分かっている。
でも、この3年間…
Aが俺の目に届くところにいてくれるだけで
充分幸せだった。
なのに…Aが欲しい…
店よりAを選ぶことは出来ないが、
Aがまた戻ってこないかと願ってしまう…
．
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作者名：きにさんあひさん | 作成日時：2021年3月30日 4時
