終-23 ページ23
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椿「どういうこと？」
A「…私の母はこの光月庵が大好きだった。
でも光月庵よりも好きなのは樹さんだった…
母はずっと片想いしていた。
樹さんには意中の相手がいるとわかっても、
諦めなかった。
百合子さんが、樹さんの前から姿を消した時、
樹さんは絶望していた。
その時母は弱みに付け込んで樹さんと寝たの。
樹さんは物凄く後悔していた。
それから樹さんは母と会うことは無かった。
あの一夜のせいで私は生まれ、
和菓子を作ることも、
和菓子を愛すことさえもできなかった。
樹さんがなくなって、
私に復讐する事だけを叩き込まれた。
私は憎かった…
ここまで母を追い詰めた若女将が…憎くてしょうがなかった……！
だから私は復讐するために和菓子を学んで、
光月庵に来た。
でも、当主殺害事件の事を聞いて…
樹さんを殺したのは若女将だって思った。
樹さんを殺した若女将だけじゃなく…
全ての元凶である光月庵全てを潰そうと…
そのために椿に近付いた…
次期当主を手玉に取れば復讐しやすいと思って…
でも、椿と過ごす内に…
復讐することが辛く感じるようになって…
生きる意味がわからなくなっていって…
母の復讐を果たすために私は生まれてきたのだと思ってた…」
喜多川「でも、椿くんに本気で惚れて
復讐を諦めた…」
A「……」
喜多川「前にAちゃんを脅した時、
なんて言ったと思う？」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
喜多川「バラされたくなかったら、僕の手伝いをして。」
A「……？」
喜多川「女将に復讐するんだ。」
A「……！
……復讐…。
．
お断りします。
私の素性をバラされても構わない。
それで椿に嫌われても構わない。
でも、椿が苦しむような事は許さない。」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿
椿「A……」
．
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作者名：きにさんあひさん | 作成日時：2021年3月30日 4時
