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そして、除夜祭当日。
部屋には宗寿郎、椿、七桜の3人だけだった。
宗寿郎「Aはどうした。」
七桜「……」
宗寿郎「フッ 下りるということか。」
椿「もう少し、お待ちください。」
すると、襖を開く。
A「遅れてしまい、申し訳ございません。」
宗寿郎「遅い、いつまで待たせる気だ。」
A「申し訳ありません。おじい様。」
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それから順番に、
腕によりをかけた御菓子を披露していく
七桜は皮を丸ごと使った柚の上生菓子。
椿は先代である樹の味を持った椿餅。
そして、Aは…
七桜(見た感じ…淡い黄緑色の丸い…上生菓子?)
椿(葉の模様が書かれてる…)
宗寿郎は葉模様に沿うように切ると
宗寿郎「ほぅ…」
その庵の断面には椿の絵柄が。
椿/七桜「……!」
A「
たくさんの葉が
守っているかのように
囲まれる1輪の椿が
どの椿よりも
美しく咲く。」
宗寿郎はその椿庵を食べる
宗寿郎「優しくて…暖かい…。」
A「どの椿よりも美しく咲くその椿は完璧で、
みな恐れて、誰も近づくことは出来ない。
でも、本当は…
人を誰より思いやる…暖かい心を秘めている。」
宗寿郎はほっこりとした笑みを浮かべる
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宗寿郎「3人とも、素晴らしい御菓子だった。
もう1つずついただいて、
今一度じっくり考えさせてくれ。
椿は左の部屋。
さくらは右の部屋。
Aは2人とは反対側の部屋。
この御菓子だと思う方の部屋を開ける。」
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、 - 15と18それぞれ、二つずつあります。 (2021年7月26日 9時) (レス) id: 5873f0fb76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きにさんあひさん | 作成日時:2021年3月30日 4時