終-15 ページ15
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勝負まであと2日。
光月庵では。
祐介「Aさんが出ていったのは、
俺のせいだと思ってた。」
祐介は椿を睨む
椿「何の話だ。」
祐介は椿の胸ぐらをつかみ壁にぶつける。
祐介「何カッコつけてんだよ！！
あんたのせいでAさんは…！
どれだけ辛い思いをしてきたか！！」
椿「何が言いたい！」
祐介「あの火事の日…
Aさんはあんたとの子供を失ったんだよ！
あんたが記憶を失くしたせいで、
Aさんは子供だけじゃなく、
あんたまで失ったんだよ！！！」
椿「子供…？
子供なんて一言も…」
祐介「Aさんは勝負を下りるって。
本当にこのままでいいのかよ？」
椿「……！」
椿は飛び出し、花がすみへと向かった。
ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ
A「……椿…」
椿はAの腕を掴み、外へ連れ出す。
人気のない所。
椿は少し息切れをしていた。
A「なに…勝負で出す御菓子は出来たの？」
椿「どうして…勝負しない。」
A「誰から聞いたの。
…祐介ね。」
椿「子供の事も…どうして黙ってた。」
A「もう良いでしょ。昔のことは。」
そう言い店に戻ろうとするAを椿は抱きしめる。
椿「勝負から下りるなんて…
そんな事、しないでくれ。
Aになら、光月庵を奪われてもいい…
頼むから…俺と、勝負してくれ。」
A「…そんな簡単に言わないで。」
Aは椿を突き放す。
Aが泣いていたことに気付く椿。
A「私の事…何も知らないくせに。」
Aは走ってお店に戻っていった。
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作者名：きにさんあひさん | 作成日時：2021年3月30日 4時
