警察官 I ページ9
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＿＿＿＿＿＿我輩はモブである。名乗るほどの名前はまだ無い。
松田くんと萩原くんが捜査一課にやって来て早一週間が経過した。
彼らより一月ほど早く配属された私も一応彼らの先輩なのだが、佐藤さんや伊達さんが優秀なので、特に私の出番はない。
ていうか、たとえ出番があったとしてもこっちから願い下げである。
そんなこんなで伊達さんの下で働きながら二人の目を掻い潜っていたある日の、11月7日。
三年前から届くようになったというFAXが、今年も捜査一課宛に送られてきた。
今まで送られて来たものは3、2、1と数字だけが書かれたものだったらしいが、今回は円卓の騎士だの72番目の席だの爆弾を花火と言ったりだの、厨二病を拗らせた中学生みたいな犯行声明文だった。
犯人は暇なんだろうか。
そこからすぐに、爆弾の在処を杯戸ショッピングモールにある大観覧車だと推理した松田くんと萩原くんが、捜査一課の部署を飛び出していく。
私も伊達さんに「俺達も行くぞ！」と言われ、彼らの後を追って杯戸ショッピングモールに急いだ。
「……伊達さんの同期ってほんとやべー奴しか居ませんよねー」
「だよな。俺もそう思うわ。……てかお前はなんで俺の同期のこと知ってんだ？」
「佐藤さんに聞きました(ってことにしておこう)」
「佐藤のやつ……まぁ別に良いんだけどよ」
＿＿＿結果だけ言うとありましたわ、爆弾。72番目のゴンドラの中に。
しかもなんか、松田くんが「こういう事は、プロに任せな」とか言って一人で乗り込んでいきました、はい。
これにはあの萩原くんも流石にびっくり。
「お前死ぬ気か？！」と叫ぶが、彼の方は知らぬ存ぜぬ。今のところ死亡フラグしか立ってないんですがそれは。
そんな私の予想通り、観覧車に一人で乗り込んだ松田くんは更に死亡フラグを建設していく。
電話口で「爆発3秒前に二つ目の爆弾のヒントが出ることが分かった」報告からの「じゃあな」は確定演出だろ。
誰でも良いから彼のフラグへし折ってやれ。
「松田……」
「……あの、伊達さん。私、さっきの報告を聞いて思ったんですけど」
「あぁ、なんだ？」
「彼、プロなんですよね。残り一本だけコード残すとかそーゆうこと出来ないんすか？シンプルに」
「……」
「……」
「…………今度俺の奢りで飲みに行こうぜ」
「わーい」
なんか知らないけど私のアイデアを伊達さんが松田くんに電話で伝えたらフラグが勝手に折れました。
伊達さんの奢りで飲んだ酒は大変美味かったです。
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メル(プロフ) - これはまじで神作だわ、、初めてここまで鳥肌のたつ作品に出会えました。 (4月19日 21時) (
レス) @page35 id: 4a64b135ae (このIDを非表示/違反報告)
脱兎@さき(プロフ) - これが神作ってやつか…………最高すぎました (4月15日 18時) (レス) @page35 id: 474e2f0f3d (このIDを非表示/違反報告)
向日葵蜜柑 - 好きです（唐突な告白） (6月15日 7時) (レス) @page35 id: d4d5a8cd26 (このIDを非表示/違反報告)
めいめい(プロフ) - やばい、すき (6月12日 21時) (レス) @page35 id: 19d12ec8ba (このIDを非表示/違反報告)
陽毬(プロフ) - 構成から何からもう最高に格好良過ぎ大好き。夢主は当然設定とその小出し方がもうほんとドタイプだし終わり方も最高過ぎた……。まじで良いお話ありがとうございます (5月30日 12時) (レス) @page35 id: 22cb640d25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無糖
| 作成日時：2022年4月29日 0時
