巡査部長 H ページ8
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＿＿＿＿＿＿我輩はモブである。名乗るほどの名前はまだ無い。
先日組織に潜入中のスコッチ、基諸伏さんの囮になったということで、私は無事に捨て駒としての役目を終えた。
ここから先は公安に任せておけば良いらしく、一仕事を終えた私はまた別の部署に飛ばされるらしい。
例のお偉いさんには「交通課でおなしゃす」と伝えておいた。
飛ばされたのは万年人手不足の捜査一課だった。
テメェぶっ飛ばしてやろうかクソジジイ。
てなわけで、捨て駒という役職に相応しく、例のお偉いさんにはものの見事に使い捨てられました。
……これが公安警察のやり方か！！！！！
「おっ、お前が今日から捜査一課配属の新人だな？俺は教育係を務める伊達航ってんだ。よろしくな、嬢ちゃん」
「伊達さん。今日からよろしくお願いします」
しかも配属先での教育係がかつての同期なんだが。
いやー、警察学校時代から思ってましたけど、相変わらず貫禄ありますねー。猛獣使い班長。
あれから七年経って更に磨きがかかったんじゃないすか。
貫禄がありすぎてなんというか、とても二十代には見えませんわ。
……あ、いい意味で。
そして爪楊枝を咥えながら右手を差し出してくる伊達さんと握手を交わし、私の刑事生活は幕を開けた＿＿＿！
とまぁ盛り上げてはみたものの、実際はそんなに劇的な変化というわけでもない。
組織潜入中は日常生活でも変装徹底してたお陰で普通に街を歩けるし、偽名は諸伏さんの囮になった時点でお役御免になったし、刑事って意外と書類仕事ばっかだし。
あーあ、どっかから爆弾降ってこねーかなー。
「＿＿＿えー、彼らは本日付けで捜査一課強行犯係に配属された、元爆発物処理班の松田陣平くんと萩原研二くんだ。仲良くしてやってくれ」
うわー、ある意味爆弾みてぇな奴らが降ってきたー。
目暮警部に紹介される二人組の男を見て、私はそそくさと馬鹿でかい伊達さんの後ろに身を隠す。
四年前の時に萩原くんにはガッツリ顔見られてるからな。今回は流石に言い逃れできない。
人気すぎる人間には関わらないのが得策だ。うちの母さんが言ってた。
「お前そんなとこで何してんだ？」
「いや、丁度そこに隠れやすそうな背中があったもので」
だがしかし、忘れてはならないのは、警察学校時代に彼らの手綱を握っていたのはこの男だということ。
今後、伊達さんとはなるべく一緒に行動しないほうが身の為かもしれない。
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メル(プロフ) - これはまじで神作だわ、、初めてここまで鳥肌のたつ作品に出会えました。 (4月19日 21時) (
レス) @page35 id: 4a64b135ae (このIDを非表示/違反報告)
脱兎@さき(プロフ) - これが神作ってやつか…………最高すぎました (4月15日 18時) (レス) @page35 id: 474e2f0f3d (このIDを非表示/違反報告)
向日葵蜜柑 - 好きです（唐突な告白） (6月15日 7時) (レス) @page35 id: d4d5a8cd26 (このIDを非表示/違反報告)
めいめい(プロフ) - やばい、すき (6月12日 21時) (レス) @page35 id: 19d12ec8ba (このIDを非表示/違反報告)
陽毬(プロフ) - 構成から何からもう最高に格好良過ぎ大好き。夢主は当然設定とその小出し方がもうほんとドタイプだし終わり方も最高過ぎた……。まじで良いお話ありがとうございます (5月30日 12時) (レス) @page35 id: 22cb640d25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無糖
| 作成日時：2022年4月29日 0時
