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「別に、大学で他人のふりしたのはそれが原因じゃないっすよ。ただ女の子達に“萩原くん達に近づかないでクソ陰キャ!”と言われたので、あぁなるほど彼らは私が近づいちゃいけない人種なんだなと思って、事務的に避けていたというか。まぁ兎に角深い意味は無いのでこれからは普通に話します。誤解も解けたし」


「なんかもうホントになんて謝ったらいいか分かんないんだけど……取り敢えずいい子すぎるから結婚して……」


「隙あらば告白すんな」

「やっだ陣平ちゃんったら嫉妬?」



「昼飯吐かせてやろうか?」








待って嘘ホントにやめて好きな子の前で俺に恥かかせないで、と必死に蹴り上げられそうだった膝を抑え込む萩原くん。


高校時代から変わらず二人は仲がよろしいようで。

そろそろ降谷さんがポアロから戻ってくると言うと、萩原くんの方には「また今度ご飯誘うから!」と手を振られ、松田くんの方には「気ぃつけて帰れよ」と母親みたいなセリフを吐かれた。




彼らにはさっきああ言ったが、実はまだもう少し時間的にも余裕がある。


安室上がりの降谷さんが来るまでこの辺ブラブラしてようかなぁ、なんて考えていれば、前方から見覚えのある人が歩いてくるのが見えた。



そのお隣には、私の後を継いだ新後輩くんの姿。お目にかかるのはこれが初である。








「可愛川!久しぶりじゃねぇか。元気にしてたか?」


「うっす、伊達さん。急にとんずらこいてすんませんした」


「ほんとだぜ。お前が警察辞めたって聞いた時はマジでビビったわ」


「要らぬ心配かけて申し訳ないっすわぁ。ところでそっちの方は、例の後輩くんっすか」


「おう。そういやお前にはまだ紹介してなかったな」








伊達さんに促され、彼の隣に立っていたひょろっとした男性が申し訳なさそうに前に出てくる。


彼は人の良さそうな笑顔を浮かべると、「高木渉です。可愛川先輩のことは伊達さんからよく聞かされてます」なんて自己紹介をしてくれた。

伊達航と高木渉。これが松田くんの言っていたワタルブラザーズというやつか。

良いな、私も苗字“渡(わたる)”とかにしようかな。



ていうか伊達さん、私がいない間に何話してたんすか。








「お前今どこで働いてんだ?」


「例のベビーフェイスゴリラの下で雑用とか事務仕事やってますよ」


「あぁ……気をしっかり持てよ」





「(え、なんでそれで伝わるの?)」








高木くんが「え?」みたいな顔で見てたけど、二人はこれから聴き込みらしいので、名残惜しくもそこでお別れした。








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メル(プロフ) - これはまじで神作だわ、、初めてここまで鳥肌のたつ作品に出会えました。 (4月19日 21時) (レス) @page35 id: 4a64b135ae (このIDを非表示/違反報告)
脱兎@さき(プロフ) - これが神作ってやつか…………最高すぎました (4月15日 18時) (レス) @page35 id: 474e2f0f3d (このIDを非表示/違反報告)
向日葵蜜柑 - 好きです(唐突な告白) (6月15日 7時) (レス) @page35 id: d4d5a8cd26 (このIDを非表示/違反報告)
めいめい(プロフ) - やばい、すき (6月12日 21時) (レス) @page35 id: 19d12ec8ba (このIDを非表示/違反報告)
陽毬(プロフ) - 構成から何からもう最高に格好良過ぎ大好き。夢主は当然設定とその小出し方がもうほんとドタイプだし終わり方も最高過ぎた……。まじで良いお話ありがとうございます (5月30日 12時) (レス) @page35 id: 22cb640d25 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:無糖 | 作成日時:2022年4月29日 0時

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