自分についての考察 ページ31
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＿＿＿＿＿＿降谷さんに命を救われてから、私の周りでは早数ヶ月の月日が過ぎ去った。
「おい、萩。お前こいつに言うことあんだろ」
「ずっと前から好きでした！！！！結婚を前提に付き合ってください！！！！！」
「ばっかやろう！！！まずは助けて貰った礼だろうが！！！！」
スパーン、と気持ちの良い音を立てて萩原くんの頭を叩く松田くん。
よほどの痛みだったのか、萩原くんは後頭部を押さえて暫くの間地面に蹲っていた。どんだけ威力ヤバいんだろあのツッコミ。
痛みというものに感覚が麻痺してしまっている私には、彼の気持ちはイマイチわからない。
なんとも形容しがたい感情で蹲った萩原くんを見下ろしていると、今度は彼に一発決め込んだ松田くんの方が私に話しかけてきた。「俺もアンタに言いたいことがある」と。
「三年前はほんとに助かった。お前が些細なアドバイスでも班長に伝えてくれたお陰で、俺は今こうして地に足つけて生きれてる。……ありがとな、可愛川」
「そーんな改まった感じでお礼言わないでくださいよ松田くん。照れ臭いな」
「真顔で何言ってんだ」
降谷さんの為に生きるようになって私に起こった変化と言えば、無理に笑うことをやめた。
以前までの癖で口は回るのだが、いかんせん表情が追いつかない。
感性が死んでるから仕方ないよね。誰か今すぐ私の表情筋拾ってきてほしい。どこに落としてきたんだろ。
そんなことを考えてるうちに戦闘不能だった萩原くんが復帰していた。意外とタフっすね。
「俺からも改めて、七年前はありがとう。もし君が居なかったら、俺らは今頃木っ端微塵だったよ。あの場に居た機動隊員もみんな感謝してた」
「わぁ、怪我が無かったようで何よりですわ」
「お陰様でね。……それと、学生の時はごめん。君がいじめられてること、俺卒業の日まで知らなくて。大学で会った時に他人のふりしたのもそのせいだよな？」
「……うん？いじめ？」
あー、もしかして高校三年の時にやたらと絡まれたあれのことを指しているのだろうか。
幼少期からの躾に比べたら痛くも痒くも無さすぎてなんとも思ってなかった。
教科書を五回買い直させられたのは流石にちょっと母さんに申し訳なかったけど、まぁあの人も「あらあら、最近の教科書は良く飛び回るのねぇ」とか言ってたし、別に気にすることもでもないか。
「あれいじめって言うんすね。全然気にしてなかった」
「お前もメンタルゴリラか」
「人を降谷さん呼ばわりするのはやめてください」
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メル(プロフ) - これはまじで神作だわ、、初めてここまで鳥肌のたつ作品に出会えました。 (4月19日 21時) (
レス) @page35 id: 4a64b135ae (このIDを非表示/違反報告)
脱兎@さき(プロフ) - これが神作ってやつか…………最高すぎました (4月15日 18時) (レス) @page35 id: 474e2f0f3d (このIDを非表示/違反報告)
向日葵蜜柑 - 好きです（唐突な告白） (6月15日 7時) (レス) @page35 id: d4d5a8cd26 (このIDを非表示/違反報告)
めいめい(プロフ) - やばい、すき (6月12日 21時) (レス) @page35 id: 19d12ec8ba (このIDを非表示/違反報告)
陽毬(プロフ) - 構成から何からもう最高に格好良過ぎ大好き。夢主は当然設定とその小出し方がもうほんとドタイプだし終わり方も最高過ぎた……。まじで良いお話ありがとうございます (5月30日 12時) (レス) @page35 id: 22cb640d25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無糖
| 作成日時：2022年4月29日 0時
