大学生 B ページ2
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＿＿＿＿＿＿我輩はモブである。名乗るほどの名前はまだ無い。
高校を卒業して近くの大学に入った。専攻は法学。
しかも何故か、我が高校のモテ男ランキング(※自社調べ)にて一位と二位を独占していた二人と同じところである。
まぁ別にだからどうこうというわけでもないのだが。
因みに、奇しくもモテラン(モテ男ランキングの略)で三年間三位から上がることの出来なかった田中くんには、個人的にがんばったで賞を贈っておいた。
確かに万年三位ではあったけれど、君は十分頑張ったよ、うん。
見た目はがんばったで賞でも気持ちは国民栄誉賞だから。
是非とも今後は自分の顔面を誇って生きてくれ。いい彼女見つけろよ。
そんな田中くんへの激励もそこそこに話を戻すが、つまり内容は上記の通りである。
向こうは工学専攻なので会うことは殆ど無いのだが、学部をすっ飛ばして有名になるのは本当に勘弁してほしい。
「あの人かっこいい、どこの学部だろ」って声が聞こえて見たら毎回君らのどっちかなの本当にやめてほしい。
もう見飽きたよ、その顔面。
美人は三日で飽きるってほんとだな。
「＿＿＿ねぇ！そこの君！」
「うわ」
やば、めっちゃ素で「うわ」って言っちゃった。聞こえてなきゃ良いけど。
相変わらず大勢の女性の視線を引き連れてこちらに駆け寄ってくるのは、今まさに近くで話題に上がっていた萩原くんだった。
その後ろにはだるそうな顔をした松田くん。
ごめんよ、君からしたら初対面も同然だもんな。
「あのさ、君って俺と同じ高校の人だよね？」
「……いえ、違いますけど。私県外からなので」
「え、うっそマジで？！」
嘘ですけど何か。
こんなところで馬鹿正直に答えるほど馬鹿じゃ無いので私も。えぇ。
「だからやめとけっつっただろうが。勝手に突っ走りやがって。……急に声かけて悪かったな、アンタ」
「あぁ、大丈夫ですよ。お気になさらないでください」
「すまねぇな。おら、行くぞ萩」
「えー、絶対そうだと思ったんだけどなぁ。ごめんね、人違いだったみたい。代わりに君の名前聞いてもいいかな？」
なるほど、彼ほどの手慣れになるとこういう失敗も出会いのチャンスに変えてしまうのか。
だけど残念ながら、私は彼らに名を告げるほどの人間ではない。
「おい、萩原」と松田くんに睨まれている彼を見上げながら、私は淡々とした口調で告げた。
「＿＿＿＿＿＿遠慮しておきます。
私、名乗るほどの者じゃないので」
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メル(プロフ) - これはまじで神作だわ、、初めてここまで鳥肌のたつ作品に出会えました。 (4月19日 21時) (
レス) @page35 id: 4a64b135ae (このIDを非表示/違反報告)
脱兎@さき(プロフ) - これが神作ってやつか…………最高すぎました (4月15日 18時) (レス) @page35 id: 474e2f0f3d (このIDを非表示/違反報告)
向日葵蜜柑 - 好きです（唐突な告白） (6月15日 7時) (レス) @page35 id: d4d5a8cd26 (このIDを非表示/違反報告)
めいめい(プロフ) - やばい、すき (6月12日 21時) (レス) @page35 id: 19d12ec8ba (このIDを非表示/違反報告)
陽毬(プロフ) - 構成から何からもう最高に格好良過ぎ大好き。夢主は当然設定とその小出し方がもうほんとドタイプだし終わり方も最高過ぎた……。まじで良いお話ありがとうございます (5月30日 12時) (レス) @page35 id: 22cb640d25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無糖
| 作成日時：2022年4月29日 0時
