風の声を尋ねる (ページ3)

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Aside

『ん、ん～……』

朝特有のぽかぽかとした日の光を浴び、目を覚ます。

寝袋からモゾモゾと起き上がり、背伸びをした。

野宿でも暖かく過ごせるのはこの寝袋のおかげ。

質屋で見つけたときに衝動買いしてて良かったなと改めて思う。

自分が今いるのは自由の都モンド、の敷地内にある草原。

宿を取ることも考えたけど、素材を集めて合成したりだとか、レシピを買ったりだとか、武器の生成だとかで初めはモラがいるから温存しときたいのが本音。

この世界で目覚めたときは本当に分からないことだらけだった。

ただ、自分の名前を抱えて右も左も分からないままさ迷っていた。

ヒルチャールと呼ばれる魔物と遭遇したとき、とある吟遊詩人の人が助けてくれた。

彼は自らの名をウェンティと名乗っていた。

そんな彼にこの世界、テイワットのことを教えてもらった。

モンド城を案内してもらったり、七星についてと神の目だとか。

どうやら、僕の腰にあるこの飾りは神の目らしく、光のない神の目は初めて見るとウェンティは言っていた。

モンドで過ごすこと数日。

ウェンティや西風騎士団たちが風魔龍とのなんちゃらがあるといい、モンド城を空けていた時、「アビス」と呼ばれる組織が攻めてきたことがある。

その時は自分にも分からないくらい体が動いたことを覚えている。

「風元素」と呼ばれる力を使い、どこからともなく出てきた弓を使い、目の前の魔物を倒していく。

それと同時に感じる「懐かしい」という感覚。

私は戦うことに慣れている……？

今日はその事をこの後待ち合わせをしているウェンティと話すつもりである。