風の声を尋ねる (ページ11)

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数日後。

冒険者教会からの依頼をこなし、風立ちの地で風車アスターを摘んでいたところ、ウェンティと会った。

ウェンティ｢やっほー、A｣

『その様子、進展があったんだね』

ウェンティ｢君はなんでもお見通しだね！｣

『それはそっちも同じでしょ？』

彼は僕の隣に来て、一緒に花を摘む。

ウェンティ｢どうやら旅人は璃月に居るらしいよ｣

『璃月って…隣国の？』

ウェンティ｢うん｣

契約の国''璃月''。

岩神モラクスが統治していた国。

『璃月……確かこの間岩王帝君…モラクスが殺されたとか』

ウェンティ｢らいしね～、でもあのじいさんが簡単に殺される事ないし…｣

『何か訳があったか…神が統治するのではなく、これからは人間の国にしたとか…』

ウェンティ｢これこそ''神のみぞ知る''ってことだね～｣

僕は花を束ね、バックにしまい立つ。

ウェンティ｢さて、Aともお別れだね…｣

『短い間だったけど、凄くお世話になったね』

ウェンティ｢お世話しまくったね｣

ふふん、と彼は腰に手を当てる。

それがなかったらカッコイイってことを彼は知らないのかもしれない。

ウェンティ｢でも、風が吹く限り、僕と君はいずれ会うことになるよ。
そうだ！

もし君が旅の終わりに辿りついたとき、その記念として君の物語を詩にしてもいいかい？｣

『急だね……

でも、ウェンティらしい』

ウェンティ｢へへっ。そうだなぁ…

タイトルは……｣

『''流るる星の泡沫日記''』

旅の終わり……つまりは終点。

そこにたどり着いた時、僕は何を思い何を感じ……

そして何を追憶するのだろうか。

『それこそ神のみぞ知る……なのかな』