青学マネの備忘録 2 【テニスの王子様】 (ページ9)

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何度も何度も菊丸くんの苦手なコースに
ボールを打つ聖ルドルフ。

相手は菊丸くんに球を集めてきている

大石「深追いはしないで俺がフォローに回るからじっくり行こう」

菊丸「……はぁ、はぁ、」

大石「英二、」

菊丸「え？何？…よぉし大石、こっから挽回しよー！」

大石「…」

菊丸くんの集中力が切れかけている

イージーミスが多い

不二「あの赤澤くんのプレッシャーがスゴイということかな」

『それだけじゃ、無いと思うよ。赤澤くんはシングルスとしては凄いけどダブルスは不慣れで、
菊丸くんは普段球を集められるほど集中力は増していくから』

乾「Aの言う通りだ。あえて使って来たのにはなにかほかの理由があるはず」

越前「ねぇ……ボールが5つ6つくらいに見える」

「「『！』」」

彼の言うことに引っかかり、赤澤くんのホームを見ると

彼はバックハンドストロークの際にラケットのスイートスポットを外して先端で打つ癖を持っていた。

乾「あの打球には無数の微妙なブレが生じているはず。常人では決して判別できないほどの…しかし動体視力の良すぎる菊丸は、」

《ネット！30-0！》

乾「無意識に全てのボールを目で追ってしまう」

『越前くんも目が痛いんじゃない？』

越前「疲れるっす」

この蒸し暑い中、見えすぎる動体視力が逆に集中力、体力ともに奪ってしまった

シングルスの赤澤をあえてダブルス…菊丸くんに当てたのはこういう理由があったんだ

まぁでも、

乾「菊丸の精神力はまだ死んじゃいない」

彼はいつものようにラケットをクルクルと手で回した