影浦隊のあの子【ワートリ】 (ページ18)

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ソイツはまぁモテる

しかもいつも隣には誰かしらいて、

んでもってどことなく犬みたいで

懐いたらすげぇ甘い

よくわかんねぇけど、なんか甘い

雰囲気っつーか、とにかく、なんか甘い。

ｺﾝｺﾝと隊室のドアがノックされる

『諏訪ー！』

諏訪「おー。どした」

開けてやるとソイツが。

仮にも俺はソイツの年上だ

仮にもって言ってるところでなんとも言えねぇけど。

てかなんで年上のヤツらの中で俺だけ呼び捨てなんだよ

『これ読んだ？』

で、敬語もなし

諏訪「…まだ読んでねぇな。つか珍しく推理小説か」

『本屋さん言った時に諏訪のこと思い出したの。だから買っちゃった』

諏訪「…そーかよ」

それは嬉しい限りだが、

友達感が否めねぇのは俺だけか？

『良かったら貸してあげるよ、私優しいから』

諏訪「おーおー、ありがとな」

ぽんぽん、と頭を撫でると

嬉しそうにはにかむ

俺はその顔が好きだ

甘くてその目で見つめて欲しい

諏訪「珍しく1人か？」

『ううん、部屋の外にカゲがいるよ。』

やっぱな、お前がひとりでいるなんて見たことねぇわ

『それじゃあ渡したから私行くね。この後任務だから』

諏訪「おう、気をつけろよ」

俺は別にソイツが好きってわけじゃない

ただ、甘い雰囲気に呑まれたいだけ。