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『…………またここ』
気づけば私は宿儺の生得領域にいた。
宿儺「なぜ使わん」
血の海のような場所で
座りながらぼーっとしていると
後ろから声をかけられる。
見上げると真後ろに宿儺が。
『使う?なにを?』
宿儺「はァ……厄介な女だ。それすらも愛おしいがな。」
優しく悠仁の手で私の頬に触れる宿儺
『なにもわからない、どうして私に関わるの』
宿儺「分かるわけなかろう。死なんと思い出せん」
『……死んだら思い出すの?』
宿儺「正しくは今際の際だ。」
座っていた私の手を引き立たせる宿儺は
そのまま歩き出す。
宿儺「他の者に殺されるなら俺が殺す。良いな」
『私を殺したいってこと?』
宿儺「本当に貴様は頭が弱いな。殺したい訳では無い。俺のモノに他人の手がかかるのが癪に障るだけだ。」
『もっと教えて、知りたい』
宿儺「それがものを頼む態度か」
『………』
宿儺「良い良い!貴様の身体には微少だが俺の力が流れている。というより纏われている…と言った方が正しいだろうか…。まぁそれは気にするな。頭の弱いお前にもわかるように言ってやろう」
こんなに優しくするのはお前だけだ、
そう言って私の頬両手で包み込んだ。
宿儺「本気を出せばお前は世界を壊せる」
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作者名:+1 | 作成日時:2023年3月26日 13時