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ギルダ「でも鍵は?ママが秘密にしている部屋ならきっと…」
エマ「ノーマンは開けられない?」
ノーマン「型によるけど…」
レイ「待て待て。そこまでするメリットはない。下手したら発信器で俺たちの行動がバレる。
その部屋のセキュリティだって分からない。危険すぎる」
ドン「だけど…!」
こうしてレイの超正論がぶつけられることで
よりドンはその部屋に入りたくなる。
レイ「メリットよりリスクの方が明らかにデカイんだよ。場所がわかったのは良かった。でも、今無理して入る場所じゃない」
ノーマン「……………だね」
エマ「そっか」
彼らがすぐに納得できるのは、
コニー達の無惨な姿を知っているから。
ドンやギルダは知らないから、
助けるためならなんだってする。
『(私は、嘘をついていることに納得なんてしてない)』
人身売買はまだいい。
でも、生きてるか分からないなんて
そんな残酷な嘘はつくべきではない。
レイが内通者だとわかったなら、尚更だ。
ノーマン「今はともかく、シスターに気をつけて。下手な動きで墓穴を掘らぬこと。」
レイ「その通り。ママはもちろんシスターにバレたら即アウト。そのつもりで動け」
『緊張感持たせるのはいいことだけど、圧迫させるとかえって逆効果だよ。
2人とも、普通にしていれば、大丈夫だから』
2人の肩を軽く叩いてリラックスさせる。
ドン「夕飯の準備してくる…」
そう言って部屋を出ていったギルダとドン。
『私も手伝ってくる。エマ、"あの人"のこと2人に紹介しといて』
エマ「うん、わかった。ありがとう」
ノーマン「(あの人?)」
私も同様に部屋を出た。
これでドンを焚き付けられた。
あとは彼が、その部屋に入って真実を知るのみ。
ねぇ、エマ、ノーマン。
私は、納得してないんだよ。
でも自分の気持ちを隠すのは得意だから
だから、言わないだけ。
言わないけど、行動はするよ。
『(これは私なりの反抗でもある)』
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作者名:+1 | 作成日時:2023年11月4日 13時