小惡魔な君に 【魔入間】

23 ページ23

Aside





ジャズ「最初の授業どうだった！？」

『…』

リード「ジャジー必死じゃん」



ライム先生の授業を終えて、
クラスメイトと共に教室に戻ると

すぐに2人が駆け寄ってきた。

ジャズ「変なところ触られたり…」

リード「どんな授業だよ！！」


焦りながら私を心配してくれるジャズくんに
笑いながら的確にツッコむリードくん

リードくんはともかく、私は鈍感では無いためジャズくんが私に向ける気持ちには気づいている。

どうなりたいかなんて聞かないし、言われてもないから気づいてないふりをしている。

そもそも私は、好きな悪魔(ヒト)が出来ても結ばれることはできないのだから。

リリィ一族は魔王に嫁ぐ契りを交わしている。
男は家を継ぎ、女は魔王に嫁ぐ。

まぁ数百年間その魔王の席は空席になっているため、数百年間嫁ぐことなく、代替わりが起こっているが。その場合、女は相性の良い悪魔と結ばれることになる。

契りがなくてもあっても、私に相手を選ぶことは出来ない。


だからジャズくん、ごめんね

ジャズ「えっと、A…ちゃん？そんなじっと見てどうしたの？」


ドキドキするんですけど…と小声のそのセリフが耳に入る。


2人は私の家のことを知っているだろう
有名な話で、魔王の文献にも載るほどの。

ジャズくん、結ばれることはできないけれど、
リードくん、ずっと一緒は無理だけど、


今だけは(････)



『…………………仲良しでいてくれる？』

リード「？」

ジャズ「？」


2人は目を合わせて、

いい笑顔で言った。


「「もちろん！！」」

24→←22

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す