青春短し恋せよ乙女 2 【学ベビ】

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＿＿理科室



鷹「ぜんぜんひよこいねーぞ！！」

拓馬「いねー！」

奇凛「きりんこれしってゆ！れーぞこでしゅ！」

『生まれるのは明日らしいし…それは冷蔵庫じゃなくて孵卵器っていうね、』



鷹「うそつけ！れーぞこだ！！」


『うっ……いや、あの…』

竜一「せっ、先生〜」


狼谷「ごめんね、私はこれから生徒のレポート見ないとだから」


そう言って準備室に入ってしまった。


逃げたね、先生。




隼「いいから黙って話を聞け」


拳を握って睨んだ狼谷くん


みんなは怖がって静かになる。


拓馬は全く怖がってないけど。


『狼谷くん…』

隼「なんだよ。殴ってねーだろ」


兎田(恐怖政治…)



『あのね、ほんとにあれは冷蔵庫じゃなくて卵を温めて育ててくれるものなんだよ。
みんなが待ってれば明日にはきっと生まれるからね』


鷹「ふーん」


数馬「うまれる？」

『うん、ちゃんと生まれるよ』




兎田「まー、ただ転がってる卵見てるだけじゃこいつらが退屈する気持ちもわかるけど、虎太郎は全然飽きないっぽいねぇ」



じぃー、とずっと見ている虎太郎くん


卵だけを見つめるなんてすごい


兎田「とにかく生まれるのは明日らしいから今日は退散するかぁ…ってお前らどっからそんなもの持ってきたの？」


みんなが触ってるのは人体模型だ


鷹「あにき、これなんだ？」

隼「胃だな」

兎田「肝臓です」

なかなか片付けないみんな


そんなみんなに狼谷くん拳を握り始める


恐怖政治はダメだって。


『拓馬くーん、数馬くーん、奇凛ちゃーん、鷹くーん。知ってた？そのお人形さんね、夜になると勝手に動くんだよ』


「「！？！？」」



兎田「めっちゃ怖がってるけど」


『それで、みんなのこと攫って食べちゃうんだよ！だからそうならないためにも片付けよ？』


そういうとみんな涙目で片付け始めた。




うん、やっぱりこういうのがいちばんはやい




『家でもお片付けしない数馬達にはこうやってやると片付けます』

兎田「Aちゃんもなんだかんだ恐怖政治だよね」

『えっ』


隼「人体模型なんて動かねぇけどな」

竜一「あはは…虎太郎ももう戻るぞ」

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