青春短し恋せよ乙女【学ベビ】 (ページ18)

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竜一「"お婆さんが川で洗濯していると大きな桃がどんぶらこっこと流れてきました"」

『"ああ、これは美味しそうな桃。持って帰って爺さんにも食べさせてあげよう。ざばーっ"』

そう言ってキリンのぬいぐるみを頭より上に持ち上げる

一応、川から取り出したていだ。

鷹くんから桃じゃないと指摘されるが

桃ってことにして欲しい。

隼「"美味そうな桃だ。割って食べてみるか"」

兎田「いや、2人とも棒読み過ぎない？Aちゃんすごいヘッタクソじゃん」

『苦手なんですって！』

父が俳優でも

それを受け継いでいるとは限らない。

私は体を動かす方が好きだ。

そこは母に似たらしい。

別にママは演技が下手という訳では無いが。

いや、下手かな…

竜一「"そして桃から生まれた桃太郎はみるみる立派に成長しました"」

くるっと鹿島くんの方を向いた奇凛ちゃん

竜一「"おじいさん、おばあさん"」

奇凛「"おじいじゃん！おばあしゃん！"」

可愛い、そう思いながら

必死にこっちに呼びかける奇凛ちゃん

再び鹿島くんの方を向いた。

竜一「"鬼ヶ島に鬼退治をしに行くので私に刀ときびだんごを用意してください"」

奇凛「"おにがちまにおにたいじちにいくので！"」

竜一「"私にきびだんごを用意してください"ごめん、長かったね」

奇凛「"わたちにきびだんごをくだちゃい！"」

とっても可愛い

なんて思っていると

寝始めた兎田さんを思いっきり殴った狼谷くん

慈悲のジの字もない。