ありがとう！ ページ13
丁度いい具合に腹も膨れた。
思ってたより量があって晩御飯は流石に入らないだろ…。って思ってるのを察せられたのか抹茶餅くんに厨房まで案内してもらう。
返却口に皿を置き、奥に挨拶をしてからまた彼に自室まで連れていってもらうことになった。
うーん、この呼び方もちょっと不便だな…。
「そういえば名前まだ聞いてなかったな。」
「ん？あぁ、そうだな。よろしくしたのに。」
おかしそうに笑みを零す彼。
ころころと表情を変えるあたり、とても絡みやすい印象がして好きだ。
「俺から言わせてもらうよ。俺はA。提灯持ちをやってるんだ。よろしく。」
「提灯持ち…？」
なんだそれ、と言わんばかりの表情だ。
たしかに地域によっては必要無い職だし知る人は知ってるって感じの職だし…。
「あー、ほら、夜って大通り以外街灯とかないだろ。野犬とか酔っ払いとかも居るし…。ランプがあると無いとじゃ大分違うぜ。」
「そんなもんなのか…。俺のところは暗くなったらすぐ寝るからなぁ…。場所によりけりってやつか…。」
納得できたのかふむ、とひと呼吸入れてから今度は彼が自己紹介を始めた。
「俺はナワーブ。ナワーブ・サベダーだ。職業は傭兵。改めてよろしく頼む。」
「傭兵…？」
「？おう、意外だったか…？こう見えても頑丈なんだぞ。」
ぬん、と力こぶしを作るが目立つ筋肉は無い。でも言われてみると、そうだな。動きに隙は無いし、俺よりガタイがいいわけでもないのに妙に力はあるし。こう、ギュッと筋肉がつまってるって感じだ。
ほら、と腹に手を添えさせられる。
「うわ、すごいな！！」
無駄のない筋肉というか、なんというか。
詰まるものが詰まってるというか。
硬い。腹筋が硬いぞ。
「あんまり触んなよ…くすぐってぇ……」
「ごめん、ちょっと衝撃的で…」
「はは、伊達に鍛えてないからな。
…ほら、ここら辺じゃねぇか、Aの部屋。」
気が付けば自室に着いていたらしい。
少しばかり寂しいような気もするがイソップにも謝らなきゃいけないしそろそろわかれなきゃ行けないよな。
「ありがとう、助かったよ。」
「イソップにもよろしく頼むぞ。俺の部屋もそんなに遠くないし気軽に遊びに来てくれ。」
にっと人懐っこい笑みを浮かべて少し先の部屋を指す。あそこか。
改めて礼を言うと俺はご飯食べてくるからまた後でな、とまた食堂に戻って行った。
こんなに人と話したのは何時ぶりだろうか。
昼間の恐怖も薄らいで、胸が軽くなった。
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灰色のもふもふ(プロフ) - 塩化なとりうむさん» コメントと応援ありがとうございます。励みになります！カタツムリみたいな速度になってしまいますがこれからも応援よろしくお願いします！ (2019年7月21日 16時) (
レス) id: 268e903cb0 (このIDを非表示/違反報告)
塩化なとりうむ(プロフ) - 望んでたシチュというか設定というか...ありがとうございます！！更新は無理せずに行ってくださいね。応援してます！ (2019年7月20日 20時) (レス) id: 9c32775155 (このIDを非表示/違反報告)
灰色のもふもふ(プロフ) - 7-10さん» わぁあー！コメントと感想ありがとうございます！もっと可愛らしい言い回しをして見たかったんですが語彙が無くて…。そう言って貰えると嬉しいです。更新楽しみにしててくださいね！(*´∀｀) (2019年5月7日 16時) (レス) id: 268e903cb0 (このIDを非表示/違反報告)
7-10(プロフ) - そら豆で飲んでた珈琲君が8割型ぶっ飛びました。控えめに言って好きです。更新全裸待機です_(°ω°｣ ∠)_ (2019年5月5日 3時) (レス) id: 9a172e50f5 (このIDを非表示/違反報告)
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