城外の者達 ページ45
リ「じゃァ、もう一回確認するよ。まず、ワフラーンとサジャータ」
ワ「あい。僕らは馬舎に潜入。ディアル姉ちゃんの愛馬の捜索と救出!だよね!」
サジャ「Σd(・∀・´)」
リ「おー、よしよし。次、三将巨星組」
ムム「相手方の見張り」
エィ「手は出さずに観察」
ハ「喧嘩防止」
エィ「オイこら」
リ「あー、ハイハイ。よし。次、顔隠し兄妹」
ニ「兄と一緒にディアルの護衛」
べ「ん」
リ「次、ズー君とサームさんー」
サ「見張りの足止めとリルの補助」
子辛「…私の出番ありますかねェ」
リ「まあいてくれた方が助かるし、だいじょーぶさ。ねー、ディアル?」
テントの柱にもたれているディアルは、小さくうなずいた。
顔は相変わらずぺシャワールの方角へ向けられている。
ワ「で、姉ちゃんはー?」
リ「ヒルメス王子のご、え、いー」
ワ「うわぁ沈んだ」
リ「沈むわぁ。気分ほんと沈むわぁ。何でディアルの従属武官のアタシがあの人につかなきゃなんないのさー。ねーぇーディアルぅー」
リルは床に沈むようにへたりこんで、愚痴を溢す。
ディアルは東から姉へと視線を移し、仕方なげに橙色の髪を撫でた。
デ「貴女が一番強くて、色んな対応に利くからだよ。恐らくヒルメスはアルスラーンと対峙する。何をやらかすか分からん。力付くで止めてくれるだろう、姉さんなら」
リ「止めるよォーあの人相手なら遠慮なく。でも面倒ー、あの人と顔合わせるだけでげんなりへにょんだわー」
デ「堪えてくれ。事が終わればあたしやサーム達も合流するから」
リ「それまではァ?」
デ「堪えて。これも仕事だ」
リ「しょぼーん」
ぐたぁっと脱力するリルに、すまん、という途方に暮れたディアルの声が降りかかる。
しかしリルは、この陣営の中で最も柔軟性と戦闘力が高い。
万が一の事態で足手まといにならず、ヒルメスを止められ、かつ相手方と互角に戦える……単独行動をしたがるヒルメスにつけるなら、彼女が最適なのだ。
リルもそれは分かっている。
しかし、それでも解せぬ。
何故あの糞面倒な高飛車王子につかねばならんのか。
リルにとってヒルメスの人物像は、彼女の最も嫌悪する権力者のそれであるのだ。
ディアルもそれは分かっている。
ヒルメスが彼女達にとって嫌悪の対象外となる、それはいつのことになるやら。
ディアルはまた、重苦しい溜め息を溢した。
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咲き(プロフ) - アル戦ファンさん» シャプールかっこいいですよねぇ。アニメ漫画はほんとに残念でした。この小説ではもっと出番作るつもりです。もう少しでぺシャワールに着きます。アルスラーンとヒルメスが対峙する夜を書いたら、本編を再開する予定ですので、よろしくお願いいたします (2018年7月27日 16時) (レス) id: 36a679870d (このIDを非表示/違反報告)
アル戦ファン - 咲きさんのアルスラーン戦記の本編も楽しみに待っています (2018年7月26日 21時) (レス) id: 9f17638a99 (このIDを非表示/違反報告)
アル戦ファン - シャプールの再登場!私は彼も好きなんですよ。原作では生き残って欲しかったですよね(T_T)アルスラーンにとって信頼のおける武将になっていましたよね。万騎長一人でもアルスラーン派につくと心強いです。 (2018年7月26日 21時) (レス) id: 9f17638a99 (このIDを非表示/違反報告)
咲き(プロフ) - アル戦ファンさん» 本編と違ってヒルメス派ですからね。元々セレンはヒルメスと相性イマイチですから、一緒にいるせいで王族への反感も増しちゃってるんです。アルスラーンにも火の粉をかける反面、こいつならまだ希望あるか…?という感じですね (2018年7月22日 13時) (レス) id: 36a679870d (このIDを非表示/違反報告)
アル戦ファン - ディアル陣営、アルスラーンに対する評価が厳しいですね(^o^;)彼らもいつかアルスラーンの王としての才能に気づくのでしょうか。そして、ディアル、ある意味ピンチですね。 (2018年7月21日 22時) (レス) id: 9f17638a99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:咲 | 作成日時:2018年5月22日 7時