あなたの全てがすき (ページ42)

今日:3 hit、昨日:5 hit、合計:74,006 hit

41 ページ42

「メチャクチャさみぃーーー」

時間は1時を過ぎていた。

「ごめん。俺ちょっと電話かかって来たから

先、行ってて。」

そう言われて辰哉くんと2人で少し前を歩いた。

「なんかみっともないとこ見せてごめんね。」

今更ながら2人の前で泣いたことも、すっぴんに

メガネ姿というなんともみすぼらしい姿を

晒してしまっている事も恥ずかしかった。

「ううん。全然大丈夫よっ。

それよりもAさんすっぴんもキレイな事に

びっくりよこっちは。

目元は多少ボクサーみたいになってるけど

(笑)」

「ちょっと!!貶されてんだか褒められてんだ

かわかんないんだけどっ」

辰哉くんの左肩を思いっきりグーパンチする

「イテテテテッ。ごめんごめん。冗談だよ(笑)」

「これでも腫れ引いた方だからねっ(笑)

明日仕事休みで良かった。明日の朝、目あかない

かもしんない(笑)」

2人で静かな夜道で大笑いする。

わたしを元気づける為にたくさん笑わしてくれて

ほんとに彼の優しさには感謝しか無い。。

照くんが電話を終えて私と辰哉くんのとこに

走ってきた。

「ごめんごめん。電話、翔太からだった。。」

「翔太なんだって？」

「Aさんと一緒にいるってあいつにLINE

してたんだ。ごめんね勝手に連絡して。

でもやっぱり言っておいた方がいいと思って。

実家に帰るってあいつには言ってたんでしょ？

俺らといるって知って安心したみたいだよ。

連絡つかなくて心配だったみたいだから。

今から会って話がしたい。って

どう？Aさん。

俺から聞いてまた連絡するからって言って

一旦切ったんだけど。。。」

2人で会って冷静で居られる自信がなかった。

それほど衝撃的でショックだったから...。

「ちょっと、今、2人で会う勇気はないかな。。」

それが今の私の正直な気持ちだった。。

「じゃあさっ、俺達が一緒だったら大丈夫？」

2人が私たちの話し合いに立ち会ってくれる

事になって、翔太くんの家まで3人で行くこと

になった。

翔太くんの家に近づくと心臓がバクバクして来た

手が微かに震える。

今わたしは翔太くんを前にしたらどんな

状態になるのかも想像が付かなかった。

翔太くんのマンションに着いて

エレベーターに乗り込む。

ドキドキが止まらない。また涙が溢れそうになる

それに気づいたのか照くんが俯く

私の肩に手を置いて

"大丈夫だよ。心配しなくていいから"

とつぶやいた。。