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酷くブスな顔。
泣きすぎてパンパンに腫れた目に
保冷剤を充てながらソファに座る。。
最悪......。
虚しくて...悲しくて...辛くて...惨め...。
今の私にピッタリな言葉だ。
こんな状態でも私にはまだしなきゃならない
仕事が残っていて、下を向くとまた涙が出て
来そうになるから上を向いてゆっくりと深呼吸
をした。
ゆっくりと立ち上がって残りの仕事を片付ける。
レジに置きっぱなしにしていたスマホのバイブが
大きな振動と共にしばらく鳴り続いて止まった。
見なくてもその相手が誰かは分かっていた。
30件あまりのLINEと着信。
何一つ確認する事なくバッグの奥底にスマホを
しまい込んだ。
23時を過ぎた頃ようやく家に帰る事にした
まだ腫れが引かない目にメガネをかけてマスクを
付ける......。
身体が重たい...。ボーっとしながら店のカギを
閉める。
溜め息しか出ない...。。。
トボトボと歩いてるとやっぱり出てくるのは
涙で、いい加減イヤになって来る。
いい歳して年下の男の子に振り回されて
大泣きして情けない......。
切り替えないとダメだっ。
私、こんなに女々しかった？
こんな経験初めてじゃない。。。
初めてじゃないのに...なんでこんなに苦しいの
翔太くん......。
あんなの嘘だよ。合成写真だよ!!
って笑い飛ばしてよ。
俺の言う事だけを信じて!!って
優しい笑顔で私の頭を撫でてよ。。。。
翔太くんが真っ直ぐな目でそう言ってくれたら
私はそれを信じるから......。
それでも今日は、あなたに会う勇気はない。。
マンションに着いてエレベーターに乗り込む
シーンとしたエレベーターに小さな溜め息だけが
静かに響く...。
自分の部屋の階でエレベーターが止まる。
ゆっくりとエレベーターから降りて角を曲がった
ところに人影が見えた。
私はすぐに隠れた。
角からその姿をこっそりと覗く...。
そこに居たのは確かに翔太くんだった…。
私の部屋の前の手すりに肘を付いて
俯ていた。。。。
右手にはギュッとスマホが握られている
何の連絡もしない私を心配でいてもたっても
居られなくなったんでしょ？
今日は遅くなるから来ないって言ってたじゃ
ない...。
私は引き返し再びエレベーターに乗り込んだ。
また涙が溢れてくる。。。。
スマホを取り出してLINEを開く。A遅くなってごめんなさい。急に実家に帰らないといけなくなったの。また連絡するね!お仕事頑張ってね。
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作者名：せりか | 作成日時：2020年4月10日 21時
