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夜の公演を終え急いでシャワーを浴びる
帰り支度を済ませ出演者とスタッフさんに
挨拶を済ませて会場を出る
時計を見るともうすぐ22時
タクシーを拾いAさんとこのマンション名を
運転手さんに告げる
prrrrrr.....
「はい。もしもし。」
「ごめん。遅くなって今タクシー乗ったとこ。」
「お疲れ様。遅くまで大変だったね。疲れた
でしょ？」
「うん。疲れた、、。今日はたくさん癒してね」
「ふふっ。。。うん。癒してあげれるか
分からないけど。待ってるね」
20分程でマンションの前に到着
入口で彼女の部屋番号を押す
ドアが開いてエレベーターに乗り込んだ
もうすぐ彼女に会える
そう思うと気が急く。
彼女の部屋の階にエレベーターが止まると
ゆっくりと開く扉が半分開いた所で
体を滑り込ませて急いでエレベーターを
降りた。部屋のドアの前に彼女の姿を見つける
小走りで駆け寄り思いっきり彼女を抱きしめた
"会いたかった。。。ただいま"
"おかえりなさい。。。"
2人で顔を向かい合わせて笑い合う
"寒いから中に入ろっ"
背中に回っていた両手をお互い離し
部屋の中に入る。
初めて足を踏み入れる彼女の部屋。
お香の香りなのか甘い匂いがする玄関
ドアが閉まった途端再び後ろから抱きしめる
"ホントに会いたかった。。。"
後ろから回した俺の手に彼女も手を重ねる
"私もずーーっと会いたかった。来てくれて
ありがとう"
もうずっとこうしてたい。って言う俺に
せっかくご飯作ったのにダメ！とマジに
応える彼女に2人して笑う。
俺の帰りが遅かったせいで彼女は1人で
食事を済ませていた。
こんな遅い時間に食べたら太るだけだと
言っていた。30過ぎると代謝が落ちて
痩せにくいのに太りやすいらしい。
若くてスタイルのいい翔太くんには
分からないだろうけど。と憎まれ口を
たたく彼女がまた可愛い(笑)
日頃はバリバリ働いててカッコよくて綺麗
なのに、プライベートではちょっと抜けてて
可愛らしい事を言っちゃう年上の彼女。
このギャップがたまらない。
彼女の作ってくれたハンバーグを食べながら
彼女を見てニヤニヤしてしまう
かなりの重症だな俺。。。
"ごちそうさま！めちゃくちゃうまかった"
久々に食べた手料理に大満足。
基本、食にそんなに興味もこだわりもない俺
でもやっぱ好きな人の作ってくれた料理は
別格。幸せ過ぎる。。。
"翔太くん。今日どうする？泊まってく？"
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作者名：せりか | 作成日時：2020年4月10日 21時
