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私の家の近くで一緒にタクシーから降りた
タクシーの中から繋ぎっぱなしの手をギュッと
握ってくる渡辺さん。
恥ずかしくてしっかり顔を見てなかった私は
彼の横顔のカッコ良さに惚れ惚れとしてしまった
翔太「ねぇ。そんな見つめないでよ(笑)
恥ずかしいじゃん」
A「あっ///ごめんなさい」
翔太 「じゃあ次は俺の番！」
と言いながら私の顔を下から覗き込もうとする
絶対に見られない様に顔を両手で覆う。
それでも必死に見ようと覗き込む彼。
夜中に30過ぎた女が24歳の若者と何をしてんだか
傍から見ればかなり滑稽だろうな、、、。
人通りのない道路で2人の声だけが小さく響く
"あっ！！！"っと言う声を突然上げた彼に
何かあったと思い覆ってた両手を離した
"どーしたの？大丈夫？！"びっくりした私は
聞き返す。
"はい！掴まえた！"そう言って彼は私の
両手を掴んで自分の方へ抱き寄せた
恥ずかしくて渡辺さんの胸元で俯く
彼の心臓の音がドキドキと聞こえる
ゆっくりと顔を上げると真っ直ぐ見つめる
彼と目があった。
"渡辺さんもドキドキしてる？"
"俺今めちゃくちゃ緊張してるからね(笑)
全く余裕ない"
そう言いながら恥ずかしそうに笑う彼
"化粧崩れてても全然かわいいよ"
なんて喜んでもいいのか分からない事を言う
彼に一気にドキドキ感が吹き飛んで笑って
しまった。
私のマンションの前に着いて繋いでた手をゆっ
くりと離す。
書くものある？っていう彼にボールペンと
名刺を渡す。
"俺の番号とLINEのIDね。すぐ連絡して！"
"本当は朝まで一緒にいたいけど
今日は我慢しとく"
そう言ってわたしがマンションの中に
入るまでずっと見送ってくれた。
部屋に着いて早速渡辺さんにLINEを入れる
A今日はほんとにありがとう!もうお家着いた?翔太もうすぐ着くよ!こちらこそありがとう!明日も仕事だよね?Aうん。明日も仕事だよ!渡辺さんは?翔太俺も朝から仕事。でもAさんのおかげで明日1日頑張れる。また仕事終わったら連絡するねAうん!分かった。また明日ね。おやすみなさい。
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作者名：せりか | 作成日時：2020年4月10日 21時
