戦闘訓練、出久君vs勝己君５ ページ6
そして、出久君はついに建物の最奥に追い込まれた。
守「(……出久君………勝己君…ッ！！)」
焦燥と憤怒が浮き出た形相で、勝己君は彼に吠える。
個性を使わずとも、私は出久君の口の動きで、彼が勝己君に何と叫び返しているのかがわかった。
“君がすごい人だから、勝ちたいんじゃないか！！”
“勝って！！越えたいんじゃないか！！バカヤロー！！！”
私は胸元を握りしめた。
勝己君と出久君が、お互いに向けて拳を振り上げる。
出久君のワン・フォー・オールは、勝己君に触れるすんでのところで軌道を変えた。
輝く衝撃波が天井を襲い、核のある最上階まで貫いた。
ドゴオオォォォォォン！！！！！
再び激震が私達を襲う。
飯田君と対峙している、お茶子ちゃんが掴まっていた柱は、根本から折れた。
彼女の目の前には、いくつもの瓦礫が穴から吹き上げてくる。
お茶子ちゃんは個性で浮かした、折れた柱を使って、その瓦礫を飯田君めがけて打ち飛ばした。
守「(上手…！)」
青ざめた顔のお茶子ちゃんが、満面の笑顔を咲かせた。
オ「……ヒーロー………ヒーローチーム、
WIIIIIIIIIIIN！！！」
出久君達が……勝った。
勝己君達に、勝ったんだ！
切「負けた方がほぼ無傷で、勝った方が倒れてら…」
常「勝負に負けて、試合に勝ったというところか」
梅「訓練だけど」
透「ってぁ、守美ちゃん？どこ行くの！？」
私はすぐさま地上に急ぎ、出久君達の元に駆け寄った。
守「………出久君！！」
出「ッ………ぅ…」
倒れている出久君の両腕はひどい有り様だった。
右腕はSMASHの反動でバキバキ、左腕は黒焦げ。
勝己君の爆破を受け止めたんだ……。
あの泣いてばかりだった出久君が……勝己君と正面から向き合って、正面から爆破を受け止めたんだ。
守「(すごい怪我だ…私一人じゃ完治はできない……いや、どうにかなる？けれどそれじゃこの後の私の訓練が)「…右」……勝己君」
勝「デクの野郎……読んでた。右の、大振り………読んだ上で…」
守「(だから左側が焦げてるのね)……。貴方は、訓練においても勝つ算段をしておくべきでした」
勝「つまりガチでやりあっても、俺は！！デクに…！！！」
私は何も言えなかった。
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咲き(プロフ) - ののいろ系女子さん» か、神作…！！？初めて言われました！すごく嬉しいです頑張ります！！ (2019年1月7日 15時) (
レス) id: 36a679870d (このIDを非表示/違反報告)
ののいろ系女子 - ヤバい、凄い面白い！神作！ありがとうございます！大好きです！これからも応援してます！ (2019年1月7日 13時) (レス) id: 8fb3eabd58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲 | 作成日時：2018年10月15日 21時
