敵襲！壊された授業７ ページ48
目が熱くなる。
もう、いっぱいいっぱいだったんだ。
勝己君の、ケッという声も聞こえてきて、安心と焦燥がぐちゃぐちゃに合い混ざって、はち切れそうだった。
守「良がっだ…良がっだでず。ｸﾞｽｯ」
切【オイオイオイ！！？泣いてる！？大丈夫か！？何かあったか！？】
勝【っおいクソ髪貸せ！話させろ！】
切【き・り・し・ま、だっつの！】
守「ごめっ、なさ…切島君、番号ボタンの横にスピーカーボタンがあります。それ押して」
切【お、おお？これか！押したぜ！】
守「ｸｽﾝ…勝己君、聞こえますか？」
勝【聞こえとるわ。何泣いとんだお前…】
少し焦ったような、困惑したような彼の声は、いつもと比べて角が丸い。
優しさを感じて、いっそう涙腺が言うことを聞かなくなった。
守「えぐっ…ぅぇッ……ごめっ、なさい…！
皆無事みたいで、安心じでっ…でもまだ行方知れずの人達がいでッ！……相澤先生が限界だって、いずぐぐんが！」
切【いずぐって誰だ？】
勝【……あんのクソデク、何不安にさせとんだ】
ひそめられた声が苛立っている。
ハッとして自分の口を押さえた。
切【とりあえず、守美ちゃんが行ったとこの奴は皆無事なんだな！？他どこ行ってないんだ！？】
守「ッ火災と、大雨・暴風ゾーンでず。
他は多分、一塊になって、無事だど思いまず。
でも、上鳴君の山岳ゾーン、もじがじだら電波妨害の敵がいるがも”じれまぜん”」
勝【アホ面んとこか】
守「でもっ相澤先生、ドライアぃ、だからッ戦闘っ、えぐ……ッそれに飯田君、ゲートでモヤ敵に邪魔されて、ッそれで……ぇえぅ」
切【わ、分かった！とにかく泣くな。落ち着け！周りに敵いたらアブねーから！大丈夫だから守美ちゃん、冷静に！！】
私が、頑張らなきゃ。
連絡手段を持った、私が。
皆を繋げられる、私が…！
出【ｻﾞｻﾞｯ…守美ちゃん…相澤先生が…！】
守「い、出久君？」
おい何でクソデクの声が、という勝己君の声が聞こえたけれど、
更に不安定になった私はもう、それどころじゃなかった。
出【ダメだ……相澤先生、
やられちゃった………！！】
ドックン…！
ドクン！！
守「…ぇ……」
体が、熱い。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 83人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
咲き(プロフ) - ののいろ系女子さん» か、神作…！！？初めて言われました！すごく嬉しいです頑張ります！！ (2019年1月7日 15時) (
レス) id: 36a679870d (このIDを非表示/違反報告)
ののいろ系女子 - ヤバい、凄い面白い！神作！ありがとうございます！大好きです！これからも応援してます！ (2019年1月7日 13時) (レス) id: 8fb3eabd58 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：咲 | 作成日時：2018年10月15日 21時
