待って待って待って ページ34
オ「ただいま」
守「お帰りなさい、八木さん」
オ「ただぁいま」
一回目より甘えたな声で、八木さんは言った。
のしっと冷えた体が私に寄りかかる。
今日は、いつもより少し遅い帰りだった。
きっと会議でもあったのだろう。声にも顔にも疲れが滲んでいた。
守「お疲れ様でした。お風呂とご飯と仮眠、どれにします？」
オ「ごはん…」
守「分かりました、すぐ用意します。今日は貴方のお好きな卵入りお味噌汁、作りましたよ」
オ「わぁ本当かい？やったぁ」
声が僅かに明るむ。
私はふっと微笑んで、一度彼をぎゅっと強めに抱き締めた。
守「すぐできますので待っててください」
ふらと引き寄せられるように、八木さんはソファに向かった。
倒れそう、とまではいかないが、少し心配だ。
すぐに仕度を済ませたのだけど、ソファに行くと、案の定八木さんは寝息を立てていた。
守「んむ…八木さん。できましたよ？」
オ「………ンー…」
守「八木さん、おーきーてー」
ゆさゆさ、できるだけ優しく肩を揺らす。
至極眠たそうな青い目が薄く開かれた。
オ「ンー……」
守「冷めちゃいますよ」
オ「ンー……んー………？」
守「ンじゃなくて……((ﾁｭ))……………………………
………………………………へはっ？」
口の、すぐ横に
キスされた。
ほっぺじゃない、すこしずれたらファーストキス。
そんな、口と超近距離な所に、チュッと…。
キ ス さ れ た。
オ「ンン…君は冷めないだろぉ…？
はは、……食べちゃった♡」
守「………………………………………
………………………………いや、…」
………ボッ！！！
ど ん な 夢
見 て る ん だ！！！
夢ですよね！？
素じゃないよね今の！！？
現実だけどこの人にとっては夢の中の事だよね！？
何ッ何なの今の声ッッ！！？
♡って！！♡がついたよ！？文章だったら確実に♡が付く声だったッ！！
守「や、ゃぎ、八木、さッ…」
オ「すぴー………」
守「起きて！？」
オ「……ン”ー」
あぁもう！！だから最初の選択肢に『仮眠』入れたのに！
お味噌汁冷めちゃう！！
守「ッ……＿＿＿＿…ハァ……」
オ「ｽｰ……ｽｰ……((ﾁｭ))…ｽｰ」
守「……起きたらもう一回しますからねッ…」
彼の痩せこけた頬に、私はお返しのキスを落とした。
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咲き(プロフ) - ののいろ系女子さん» か、神作…！！？初めて言われました！すごく嬉しいです頑張ります！！ (2019年1月7日 15時) (
レス) id: 36a679870d (このIDを非表示/違反報告)
ののいろ系女子 - ヤバい、凄い面白い！神作！ありがとうございます！大好きです！これからも応援してます！ (2019年1月7日 13時) (レス) id: 8fb3eabd58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲 | 作成日時：2018年10月15日 21時
