受験スタート、手強い受難 ページ6
守美side
皆「広っ！！」
模擬市街地演習と言うだけあって、試験会場はもはや町だった。
無人の町。それが学校の敷地内にいくつも…。
守「(お金どれだけ持ってるんだろう……)」
ぐぐっと手袋を装着しながら、遠い目をする。
…この世界の普通がこれなのか、いや雄英が特別なのか。
私はこんなずば抜けて規格外な学校を他に知らない。
守「(それにしても…皆個性すごいなぁ)」
くるっと周りを見渡せば、百人百色の個性持ちがずらりと…。
故郷の世界ならあり得ない光景だ。
ついこの間の自分だったら、こんな中にいることさえ恐怖だっただろう。
それにすっかり耐性がついたのは、勝己君達の協力のおかげだった。
クスクス プフフ
守「……ん」
また、あの嫌な笑声が耳に入る。
拒絶を堪えてそちらを見れば、出久君が注目を集めていた。
……ああ、さっき大丈夫って言ってたのに。そんなに萎縮して。
それに、前にいるのは…さっきの眼鏡の人。
眼鏡「君は何だ？妨害目的で受験しているのか？」
出「ひぃ！」
受験者「あれ校門の前でこけそうになってた奴だよな」
受験者「注意されてた奴」
受験者「少なくとも一人はライバル減ったんじゃね？」
受験者「ラッキー！」
ぶちっ
守「(…こんな人達が将来ヒーローなんて、嫌だ)」
講堂の時だってそう。
人の失敗や焦りを嗤って、本当に嫌な感じ。
守「出久君」
皆「！」
出「守美ちゃん…ごめん、精神統一の邪魔しちゃったかな」
守「いえ全然。見つけられて良かった。一人だとすごく緊張しますから。それに貴方が人の邪魔なんてしないでしょう」
周りが冷やかしの輪を作る中、一人空気を無視して割り込んできた事に驚いたのか、今度は私に注目が集まったのが分かった。
守「君こそ随分肩がイカってますね。さ、深呼吸して。過度の緊張は体を縛りますよー」
出「あ、ありがとう。」
守「もうすぐに始まりますから、言われなくても動けるようにしてた方が良いですよ」
眼鏡「…君は他の受験者を助けるのか？」
眼鏡の人の、解せない、という考えが露になった声。
私は出久君の肩を叩きながら、静かに彼を見返した。
守「仲間ですもの。ヒーローの仕事は敵を倒すだけではありません。試験だからと、それが覆る事はありませんから。
…それに妨害目的で受験するような暇な人は、ここにはいませんからね」
受験スタート、手強い受難２→←受験前、不安をプルスウルトラ！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 152人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
咲き(プロフ) - アクトさん» トップにアップできました！イラストお待ちしています！ (2018年9月24日 16時) (
レス) id: 36a679870d (このIDを非表示/違反報告)
咲き(プロフ) - アクトさん» 良いですよー。ただ、私自身IMELOG使ったことないので、見方さえ教えてくだされば (2018年9月24日 9時) (レス) id: 36a679870d (このIDを非表示/違反報告)
アクト - すみません！IMELOGにあげようと思ってるんですがいいですか？ (2018年9月24日 0時) (レス) id: 4d94ffdfb5 (このIDを非表示/違反報告)
咲き(プロフ) - アクトさん» わかりました！できれば今日か明日に載せます。載せられるでしょうか…エラーが出るんですよね。原因不明…何か心当たりがあれば教えてくださると助かります(エラー出たらTwitterにでも揚げます) (2018年9月23日 18時) (レス) id: 36a679870d (このIDを非表示/違反報告)
アクト - イラスト載せてくれるとうれしいです！髪の毛がロングなのか短めなのかわからないので(。>д<) (2018年9月23日 18時) (レス) id: 4d94ffdfb5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：咲 | 作成日時：2018年9月11日 12時
