これからのあたしの居場所は…あの人の隣だ１２

海賊退治 ページ37

セ「なら、"次"を無くしてやれば良いんだよ。少しでも取り逃がしたら、また報復に来るだろうし。徹底的に叩きのめして、最初に決めた通りギランを海賊の手から救っちゃおう」


リ「別に救ってやる義理は無いがねェ…ま、面白そうだし。やってやっか！」


ナ「となればすぐに作戦準備だ」


全「「おぉっ！！」」









-









-









-









セレンside





リ「さ〜てと？そろそろかなぁ？」


セ「そろそろじゃない？」





グ・ダ「「落ちるぞお前ら」」






ダリューン達に怒られた(笑)



グラーゼ殿の船の縁で港の方を眺めてます。





メルシィには海賊共のいる沖合を見てもらっているよ。








リ「そっちはどーだい？メルシィちゃん」


メ「ちゃん、はやめてください。不快ですね、奴等、良い気になって高笑いしてます。何やら大言を吐いてますし、もう…」


セ「貴女は耳が良いからね。耳塞いでてかまわないよ」


リ「オッ、セレンセレン。そろそろかもョ」


セ「おっ」








ナルサスの合図。




土嚢でせき止められていたオクサス河の水流が解放された。







ドォオオオオーーッ！！









リ「おォ〜〜すンごぉ」


セ「これは効果抜群だね」







ギランから沖合いの海賊船めがけて、水の壁が肉迫する。






河の水は、溢れる寸前まで貯められていたため、その歯止めがとれたとたん津波になる勢いで海に流れ出た。








河口付近にいた海賊船に、大波がかぶさった。







セ「どう？メルシィ」


メ「よく聞こえます。見事な情けない悲鳴ですね」








怒号と混乱が遠くから聞こえてきた。




波に横殴りにされ、海賊船が５隻ほど沈没する。







リ「次、バルナーが鼻つまんだら、アタシ達の出番だよ」


セ「その合図、どうかと思うんだけど」


リ「あいつ鼻良すぎるから仕方ねェじゃん」








海流と河流の程を把握していたはずなのに、思ってもみない方法でそれをくつがえされた海賊たち。



…叫んでばかりいないで、ちょっとは頭巡らせば、命が助かるかもしれないのに。








……ほら来た。



今回は、前回までのようにとんずらさせはしないよ。









リ「出るよ、セレン！」








バルナーが鼻をつまみ、ナルサスが信号弾を挙げた。

海賊退治２→←サジャータの警告

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す