船長の願い ページ12
…新鮮な情報に、グラーゼは意外さを隠しきれない。
まさか自分が
誰もが思いもしなかったろう、皆が想像もしなかったからこそ起きた大敗であったのだ。
グ「国王の帰還は吉報だが、五万の兵を集めろとは……中々無茶を言うものだ」
ナ「おぬし達には、この町に駐留する兵を動かすための資金の調達を頼みたい」
グ「フム…。確かに、五万の兵を養うには相応の金がいる」
ア「無茶な頼みだとは理解している。しかし私は必ず父上のご期待に応え、ペシャワールに戻らねばならぬのだ」
そう言って、アルスラーンは頭を下げた。
ワフラーンやサジャータが固まって、ひきつった顔を見合わせる。
セレンの中で、セラがアルスラーンを誉めた。
他のパルス王家の者には無い寛容さと、相手と対等に話す態度が、アルスラーンの美点である、と。
セレンは静かに微笑み、グラーゼを見た。
グ「おっと、……そういうのはよしてください、殿下。
あんた方は船と命の恩人だ。仮はきちんと返します。俺があんた方の金ヅルになりますよ」
ア「かっ、金ヅルなど、そんな…」
グ「気にするこたぁありませんよ。余分な金を溜め込んでるくらいなら、お国の為に使ってもらった方が良い。無いはずの命を拾ったんだから、礼はさせて頂きます」
グラーゼは愉快そうに笑い、豪快に
そして、何かを思い出したように、気難しい顔をしてアルスラーンを見直した。
ア「…どうかしたか？」
グ「……アルスラーン殿下。いや、さっき言い切っておいて何だが、少々金をやるには条件がある」
グラーゼの言葉に、ダリューンやジャスワントが腰を浮かせた。
怒気をはらんだ彼等をなだめつつ、アルスラーンは彼を見返した。
グ「……あんたは耳を傾けてくれそうな
セ「！！」
ア「ローデガルドのことか」
グ「ああ、そうです。あの町の住民は、もう人の手を借りずに自力では生きていけない」
セレンの手足が、凍り付いていく。
グ「リルを拾って、ようやく現状に気付いたんだ。ローデガルドはこのままじゃあ、
死んじまうだろう」
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サヤノ - 咲きさん» 咲きさん、こんにちは、お久しぶりです、近頃はコロナウイルスの影響で買い出し以外は外泊は控えてますが、咲きさんは変わりはありませんか? コロナ対策法では手洗い、うがい、消毒を済ませるようにして下さい、くれぐれも気をつけて下さいませ。 (2020年2月22日 11時) (
レス) id: dd5aa67050 (このIDを非表示/違反報告)
アル戦ファン - 最新のニュースですよ！アルスラーン戦記がミュージカルするんですよ。東京と大阪でしますから、私の場合、現地に行かないと行けませんね。その前にチケットを手に入れないと！ (2019年4月28日 20時) (レス) id: 2ddfe4a912 (このIDを非表示/違反報告)
咲き(プロフ) - サヤノさん» ありがとうございます。長らく更新していないにも関わらず、このようにコメントをいただけて幸せです (2019年2月5日 20時) (レス) id: 36a679870d (このIDを非表示/違反報告)
サヤノ - 咲きさん、お元気でしたか？ 私は毎日毎日読むのを楽しみながら元気しています…必ず応援してます！ (2019年2月4日 15時) (レス) id: 41b29e3ed5 (このIDを非表示/違反報告)
咲き(プロフ) - アル戦ファンさん» わかりました。この章はもうお話がいっぱいなので、次は続編から書きますね (2019年2月1日 23時) (レス) id: 36a679870d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲き | 作成日時：2017年3月11日 21時
