これからのあたしの居場所は…あの人の隣だ１２

総督２ ページ1

ぺ「いやぁご立派になられましたなぁ殿下！覚えておいででしょうか？このペラギウス、殿下のご誕生の際には真っ先に王都へ駆けつけ、祝福させていただいて…((ﾍﾟﾁｬｸﾁｬ」



サ「(-_-#)」


ワ「(よく噛まないなぁ)」


ダ「(この男…適当なことを…)」


リ「(よく喋るねェ。昔対峙した時とは大違いだ。権力ってなここまで人を変えるか)」







その他、シャガードを除いて、皆ペラギウスに対して呆れを見せている。



だがこの小物の様子から、安堵してもいた。







セ「(ホディールよりは賢明そうだ)」





高価な服と飾りをごてごてと身に付け、必要以上の料理を振る舞い、気前よく見せているペラギウス。


シャガードより俗人な、金に貪欲そうな彼を見て皆が初めに思い浮かべたのは、カシャーン城主ホディール。





お忘れだろうがホディールは、欲のあまりアルスラーンを傀儡(かいらい)にしようとして失敗し、ダリューンに討たれた。



ギランの民に悪印象を受ける事を避けたいアルスラーン達は、総督の人柄がホディールと似ていないか懸念していた。




が、この態度を見るからに同じ舌の回る男でも、ペラギウスはただ権力にへこへこと頭を下げるしかできない男のようなので、前のような事になる心配は無用だろう。







メ「(危険人物ではないようですが…)」


シ「(ちょっと目障りだよな)」






邪魔な物資であることに変わりはないが。







ぺ「この度のこと、ペラギウスめは日々心を痛めておりました！……うぅっ…」


サ「(-""-;)」


ファ「ほぅ……そんな中よくこれだけ高価な品を集められたものじゃの」


セ『(勝チ負ケノ程モ分カラヌ闘イニ加担スルヨリ、セッセト蓄財ニ勤シム方ガ大切ダッタノダロウナァ)』






軽蔑の念をこめたセレンの視線がペラギウスに突き刺さる。







ぺ「い、いやこれは見た目は派手ですが、どれも安物ばかりです…」


ジ「そうなのか？((ｺﾝ」





ベキャッ





ジ「あ」


ぺ「あーッ！！！」





ジャスワントの小突いた銅像の腕がもげた。





ジ「すまぬ」


ぺ「い、っいえ……」


サ・ワ・シ「wwwwwwwww」





声を圧し殺して爆笑する子供達につられて笑いをこぼしながら、ナルサスが追い撃ちをかけた。





ナ「ルシタニア進行により王都が落ちた今、陸路は途絶え、他国との交易はここギランの一点が担っている……さぞ儲かっているのでしょうな」


ぺ「それはもう……いえ、そのようなことは！」

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