2年教室⇔妖魔召喚 ページ11
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「はい皆さんお疲れ様でした」
岩ちゃん先輩がウンディーネを右肩に乗せ、2年教室に戻ると他の班は全員揃っており、月島先生は私たちも椅子に座るように促す。
「全班成功…とはいかなかったみたいですね」
眉を下げて残念そうな表情の先生。そう言われて見てみると、そこの空間だけなんとも暗くなっている。A班だ。
その3人のうちでも余計に暗くなっているのが西谷だ。
あれは西谷がなんかやらかしたんだな。
及川さんは納得いってない様子。けれど…
「今回は連帯責任となるのでA班の3人は評価なしです。次は頑張ってね」
及川さんが評価なしだなんてなんかへんな感じ。岩ちゃん先輩が嘆くほど優秀らしいのに。いつもあんなクソって言ってもいるけど。
岩ちゃん先輩なりのアメとムチなのかもね
「じゃあ次は栽培園来てくださいね。休憩時間と移動時間合わせて、11時30分には集合です」
じゃ、解散となったところで及川さんが一目散にこちらへ。
「岩ちゃん、おれこんなの初めてだ！どうしよう」
評価なしと言われたことがよほどショックだったらしい。
「うるせえ！自分はできたのに、ってか？お前はちゃんとやったんだろ。そんな落ち込むな。それよか人のせいにするより自分の監督不行き届きを恨め」
「岩ちゃーん…」
「あと班は1日続くんだからフォローしっかりしろ。テメェが一番上だろうが！」
おおっと、優しめの言葉からきつめの言葉。けれどそれを言われて大人しくなる及川さん。
「一緒に行くなら班のメンバーにちゃんと声かけろ及川。」
一緒に行きたいという及川さんに対し岩ちゃん先輩はちゃんと見えてる。最年長でやるべきこと。
「あいつも普段はこーゆー上に立つの得意なんだけどよ…。フォローとかできるし。まあショックがでかすぎるんだろーな。」
たしかに今の及川さんはいつもとはかなり違う。
「朱雀院は一緒に行くだろ？」
「はい。お伴しますね」
そう答えるとへんな答え方するな、と少し怒られた。けれど少し場が和んだようでよかった。
「国見も一緒にいくか？場所わかんねーだろ」
「いえ、知ってるので大丈夫です」
相変わらずな表情でさらっと答える。そんなに一緒に行動したくないのか…？私がいるから…？
「すーちゃん？いくよー！」
班のみんなに声をかけ、フォローもして少し元気になった及川さんに声をかけられる。だめだ、余計なことをまた考えてしまった。
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作者名：セラフィム | 作成日時：2019年7月15日 10時
