大災厄の世界改変物語【HQ】 (ページ7)

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多目的フロア⇔紅茶ページ7

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「もしかして、学園長からはなにも聞かされてない？」

「はい。全てそこの彼に聞けと。優秀な人だから大丈夫だよ、とおっしゃってましたよ」

「じゃあ何も知らないってことで話すのか…ちょっと座って話そうか。学園内は終わってから回ろう」

机の方に向かい、そして椅子を音もなく引く。

少し想定外だった、とでも言わんばかりの赤葦さん。まあそりゃそうだよね、丸投げされたわけなんだから。…苦労人だな

つくづくいい人だと思う

信用しても大丈夫かな。先ほどの木兎さんもとても純粋そう。この学園にはもしかしてそういう方ばかりなのかな

「何から何まですみません」

「全然いいよ。飲み物は何がいい？」

「では…紅茶をお願いします」

静かな空間。私たち以外には誰もいない。慣れた手つきで紅茶を２つ、ティーカップに注いで持ってきてくれる赤葦さん。

なんか紳士にみえた…

「はいどうぞ。はじめに１ついい？」

「なんでしょうか？」

「なんで敬語なの？」

机に向かい合ってすぐ、紅茶を飲む暇なく唐突な質問。

そんなに気になることだろうか？

さっきまでの雰囲気とは違う、ピリリとしたオーラを放つ赤葦さん。顔は真剣そのものだ

なんでそんな雰囲気？空気がヒリヒリしてて痛い

それに対して私は心を曇らせ…紅茶を手に取る余裕を見せる

「…私は1歳年下なので。」

「それは知ってるけど、でも2年生だよね？」

「歳上の方にはさすがに…」

嘘はついていない。

紅茶、熱いなぁ。けどやっぱり入れたてが一番

ここで紅茶を置く。カタンとわずかな音だけが、多目的ホールに響き渡る

「この学園ではあまり敬語は推奨されてないんだ。むしろ排他的。戦闘時においてほんの少しが命取りになるからね。

そして、横のつながり、つまり学年でのつながりを一番大事にしてるんだ。上下関係とかいざこざが起こらないように。

だからチームも高等部では同学年で組む。これで言いたいことはわかるよね？」

「…わかりました。普通に話せるよう善処しますが、家庭の事情で敬語が慣れてしまっているので大目に見てくださいね？」

なーんて。

とぼけたように、こんなことを言ってみる。

お互いの目が至近距離であう。
お互いの世界には紅茶の湯気だけがたちこめる

沈黙が流れる。

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