防音室⇔確執 ページ19
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「はーい、ここが防音室でーす」
次に通ったのが防音室…？何するところなのかな。
今まで見てきた修練場とかのドアよりは見た目が怖くない作りだけど、防音だから加工がすごそう
「んじゃ次いきまーす」
「え、ここは入らないんですか？」
「あー、防音室は許可いるんだよな。それに今は…」
ガラッと勢いよく突然開くドア。引き戸に見えて実はスライドだった
じゃなくて。
顔の怖そうな人たちが数人出てきた。
うーん、顔はこっちの方が怖いけど、オーラ的にはさっきから会った人達の方が…
とそこまで考えて、彼らが何かを見た瞬間顔を歪めたのに気づいた
ん？何かあったっけ。
その方向へ顔を向けると…黒尾さん？
「こんにちは、センパイ方。こいつは転入生の朱雀院デス」
そこまで話すと、黒尾さんに向いていた視線が一気に私に突き刺さる
「では失礼」
「ちょ、黒尾さん！？」
突然引っ張られる手。置き去りになる身体
引っ張られながら彼らの顔を見ると引きつっていたような気がした
ズンズン大股で歩く黒尾さんに追いつくのに必死で引きずられないためにも小走りになる
角を曲がって、やっと止まってくれた
「どうしたんですかっ私自己紹介出来なかったんですけどっ」
すこし息が乱れてしまう
きっと黒尾さんが先輩と呼んでいたから、あれが四年生なのだろう
さっき来た道を角からもう一度見ると、そこにはもう四年生の姿は消えていた
「あー、俺がしたじゃん」
「それに向こうの方の名前聞いてないんですけど…」
「いーのいーの、あんなやつらの名前なんか覚える価値ねーよ。俺も覚えてねーし」
えっ、本当に仲悪いの？
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作者名：セラフィム | 作成日時：2018年3月6日 23時
