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この本は、写真は、祖母と一緒に還るべきものだった。持ち主は祖母だけであるべきだった。それに、気付くのが遅れた。
鞄から本を取り出す。もう本は開かなかった。空っぽになった本棚に本を戻す。灰には還せないから、せめてここで――、
真由子は息を吐いた。
写真に見惚れたのは祖母を見つめる瞳が優しかったから。恋じゃないけど、それに近かった。写真の『鶯』はきっと祖母を愛していた。胸が高鳴ったのは写真越しでもその愛情を感じたから。
祖母の心にずっと『鶯』はいた。
祖父には悪いけれど、今度こそ幸せになって欲しいと願う。
長い冬に耐えた祖母に春が訪れるように。
降り注ぐ陽光に照らされて真由子は微笑む。
「どうか、祖母をよろしく頼みます。鶯さん」
どこから入り込んだのか、風を感じた。ひらりと頁が捲れる。
『あぁ、頼まれた』
微かな風の中、そう聞こえた気がした。
- 金 運: ★☆☆☆☆
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秋音(プロフ) - リリスさん» 返事が遅れてしまい申し訳ありませんでした!はい!時間が大分かかってしまうかと思いますが、書かせていただきたいと思います! (2017年12月29日 0時) (レス) id: b4a58524d0 (このIDを非表示/違反報告)
リリス(プロフ) - リクエスト、いいでしょうか? もしも、明石国行が蛍丸達の事を忘れてしまったら。お願いします! (2017年12月27日 22時) (レス) id: 784ce9f04f (このIDを非表示/違反報告)
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