69.別れ際の告白 ページ32
アレン「君らしくないよ……泣くなんて」
泣く…?言われてみれば、私の頬には暖かいものが流れていた。
貴女「だって……アレン…」
アレン「分かってるよ…キミの気持ちは
ただ…僕のせいで泣いてほしくないんだ…僕のせいで…心を閉ざさないでほしい」
そんなの……アレンのせいじゃ…
アレン「心の殻、破ってみなよ…きっと、楽しいよ!」
貴女「アレン………本当に、ごめんね…そして……」
くるっ
私は、アレンの方に顔を向ける。
貴女「ありがとう!」ニコッ
アレンは、一瞬目を見開いたが、すぐに向き直って笑った。
貴女「アレンの分も…私、生きるから!!」
今回ばかりは…笑顔で返せたと思う。というか…返せてればいいな…
アレン「あぁ…そうそう…また会えたら、ずっと言おうと思ってたことがあるんだ」
ずっと言おうと…思っていたこと…?
アレン「ずっと好きだったんだ……君のこと。…ううん、今も好きだから」
貴女「えっ……///
!!」
アレンが言った直後、私の目の前は、元の集落だった。
アレン……私のこと、好きでいてくれて…ずっと想ってくれて……ありがとう。
私は、心のなかで、アレンに…そう言った。
メ「元の世界に戻ったらしいな」
エリ「ええ…
結局…私たちを『死者の都』に導いたのは誰の思いだったんでしょうね……?やっぱり、アノル姉……ハッ!!」ピクッ
エリ「聖騎士ギーラ!!」
私たちの目の前には、手を胸元に刺したギーラがいた。
メ「なるほどな……自分を仮死状態にして『死者の都』に来たわけか」
生きれる確証もなしに私たちを追いかけてきたの…!?
ホーク「つーことは、ボチボチ目を覚ますんじゃね!?」
エリ「みなさん、早く逃げましょう!」
バン「殺そーぜ♪今のうち」
キング「野蛮だな…石化させる」
バン「同じことだろが♪」
キング「何だとバン!?」
相変わらず、仲がいいのか悪いのか…
ディ「…子供だなぁ」呆
メ「うんにゃ、オレに任せろ!!」
…悪い予感しか…
私の予感通り、メリオダスはギーラの顔にふざけた落書きをし、前髪をパッツンに切ってしまった。
エリ「大変…エレンちゃんとルイジくんがいません!!」
エリザベスが、〈豚の帽子〉亭に帰るなり、そう叫んだ。
メ「あの兄弟か?」
そのあと、皆で捜し回る。
バン「ったく、どこに生きやがった?」
キング「まさかギーラに──」
私たちが外を捜していると…
?「よかったね、お兄ちゃんたち」
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作者名:シルネ | 作成日時:2017年9月10日 20時