46話 ページ49
それに気づいたカナトとカナヲは、ある技を使うことにした。
二人の脳裏に、しのぶとの会話が浮かぶ。
『その技を使うと、カナヲは失明するかもしれない』
『眼球はとても繊細です。過剰に出力して負荷をかけるのは危険極まりない……』
『そしてカナトがその技を使うと、最悪の場合……手足が不自由になります』
『これは痛みに強いからこそ可能な技です。本来なら痛みで失神する程の負担をかけていることを忘れてはなりません』
自身は命を失おうとしているのに、カナヲの視力やカナトの手足のことを心配するしのぶ。
カナトとカナヲにとっては、自分の命より大切な人だった。
吹き飛ばされたカナヲの髪から、蝶の髪飾りが壊れて落ちる。
二人は橋に着地すると、氷の巨像を見上げた。
「花の呼吸・終ノ型……彼岸朱眼」
「蝶の呼吸・終ノ型……緋蝶飛翔」
カナヲの瞳は彼岸花の如く朱く染まり、動体視力が極限まで上がった。
カナトの腕と脚には血管が蝶の羽模様のように緋く浮き出し、身体能力が限界まで上がる。
氷の像が再び手を振り下ろすが、二人はそれを避け、さらに像を斬り刻んだ。
そして、とうとう童磨の頚へと刃を振るう。
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くるみっこ - いえいえ間違えることは誰にでもあるので (2020年8月7日 21時) (レス) id: 65e7743a54 (このIDを非表示/違反報告)
木春菊(プロフ) - くるみっこさん» 今調べてきたら指摘の通り、色が違いました。作者の理解不足ですみません!直してきます (2020年8月7日 9時) (レス) id: 53ae1c88c5 (このIDを非表示/違反報告)
くるみっこ - (すみません誤字りました)つけたのだと思います。 (2020年8月7日 7時) (レス) id: 65e7743a54 (このIDを非表示/違反報告)
くるみっこ - それでカナエさんが亡くなった時に形見としてつけたのでしょうか? (2020年8月7日 7時) (レス) id: 65e7743a54 (このIDを非表示/違反報告)
くるみっこ - 初コメ失礼します。すみませんあの疑問というか指摘というか分からないんですが、三話のカナヲの髪飾りは赤紫に薄いピンクっぽい色ではなかったでしょうか?間違っていたらすみません。 (2020年8月7日 7時) (レス) id: 65e7743a54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:木春菊 | 作成日時:2020年8月2日 22時