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記者の方々からの質問は多岐に渡った。
Q.馴れ初めは?
Q.第一印象は?
Q.交際期間は?
Q.プロポーズの言葉は?
Q .指輪はどんなデザインか?
Q.お互いの好きなところ、嫌いなところは?
こういった定番の質問や、
Q.メンバーの皆さんからお祝いのメッセージは?
Q.BTSで初めての既婚者ですが、お気持ちは?
このようなBTSというグループに纏わる質問。
相手が韓国人、日本人である私たちとしては少し敏感にならざるを得ない政治や歴史に関する質問まで、ほんとに様々な質問を受けた。
……次が、質疑応答の最後の質問だ。
「このような席で、さらにAさんの前で失礼なことをお伺いしますが、
―――ジンさん。先日記事になっていた美女とのご関係は?」
固唾を呑む。
聞きたくないと思う反面、気になっている自分がいた。
嘗て取り沙汰されてきた彼の記事は、
"2人きりでお茶に行った"だとか、"2人きりで食事をした"だとか、その程度だった。
今回は―――"2人でホテル"だ。
今までの方々とはスケールが違う。
「…………。」
何も言わない彼に、場の空気が緊張する。
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「……写真に映っていたのは、
僕の兄の妻―――つまり、義理の姉です。」
……知らなかった。義兄さんの奥さんがあんなに綺麗な人だったとは。
「現在、僕達の所属事務所でスタイリストとして働いています。」
「では何故、2人でホテルへ行かれたのですか?」
再び、記者さんから質問される。
その時―――――――
「私が説明します!!」
カメラの後方から歩いてきた人。
さっき、メイクをしてもらった時に鏡越しで目が合った人。
見たことがある気がしたのは、
彼との記事に載っていた"例の美女"だったからのようだ。
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「その前に―――Aちゃんごめんね。」
その人が"Aちゃん"と言った時、妙な懐かしさを感じた。
声を聞いたことがある。
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……思い出した。
短期留学の時お世話になり仲良くなった、ヒョジュオンニだと。
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作者名:ERI | 作成日時:2019年4月29日 22時