JIN side ページ29
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ナムジュンにお礼を言い、ホソクに断りを入れ、練習室を出て静かなロビーへ。
移動している間に電話は切れてしまったため、折り返す。
1、2、3、4……
5コール目で繋がった。
『 ……今、練習中だった。出れなくてごめん。』
最後の喧嘩をしてから初めての電話だ。
〈 こっちこそ、忙しいのに急にかけてごめんね。〉
いつも通りのAの声にホッとする。
今、謝ってしまおうか。
でも、顔を見て謝った方が誠意が伝わるよな……。
〈あれから、私なりに冷静になってよく考えたの。〉
声のトーンがいつもより低くなる。
胸騒ぎがし始めた。
『……うん。』
〈 ……わたs〉
本能的に電話を切ってしまった。
――――怖かった。
彼女の口から次に発せられるであろう言葉が。
"アンタってさ、Aちゃんの事になるとびっくりするぐらい臆病よね"
Aと付き合う前、ヒョジュに言われた言葉が不思議と頭に浮かんだ。
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作者名:ERI | 作成日時:2019年4月29日 22時