JIN side ページ24
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「「よっしゃーー!! 勝った!!」」
ダンスレッスンの休憩中。
近くのコーヒーショップに買いに行く人(奢りというオプション付き)を決めるジャンケン大会が突如開催された。
結果は綺麗に僕以外がパー。僕だけがグー。
『や〜!酷くないか。もう1回。カウィーバウィーボ!』
ダメもとでチョキをだすけど、誰一人として相手にはしてくれない―――うん、分かってた。
「……俺、アイスアメリカーノ。」とユンギ。
「俺も。」とナム。
「シトラスティー」とホソク。
「ヒョン、分かってますよね。いつもダンスの練習付き合ってるじゃないですか、だから―――アイスティーにスコーンとクッキーも付けて。」と、ちゃっかりしているジミン。
「なんか、バスキンロビンスのアイス食べたい。」と5歳児。
―――なんか、今気のせいじゃなければ行き先増えたよね?
近くのカフェにって話じゃなかったっけ?
「僕、あれがいいです。あの―――なんでしたっけ?新メニューの2種類出てるあれ。それ2種類ともお願いします。」とマンネ。
買い出しに行く途中、僕はAを見かけた。
見たことない男と一緒に親しげな感じで笑いあっていた――――とびきりの笑顔で。
お腹の中から黒い感情がふつふつと湧き出てくる。喧嘩をして別居中とはいえ、妻だ。気になって仕方がない。
仮に、声をかけに行ったとして。
相手の男に関係を聞かれた場合、僕は何と答えるだろうか。
世間に公表していないため、
堂々と"妻です。"とは言えないだろう――かと言って"僕の彼女です。"とも言えない。
冷静になり、その様子を横目に
買い物に向かう足を早めた。
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作者名:ERI | 作成日時:2019年4月29日 22時