・ ページ10
◆
この家のリビングは、不思議と落ち着く。
来てからまだ、そんなに経ってないのに。
やっぱり。
この場には誰もいなくても、みんなの気配を感じるだけで。
安心、出来るのかな?
(んー、やっぱり広いリビングだなぁ・・・)
6人も暮らせるんだから、広くて当たり前なんだよね。
でもやっぱり、ちょっと引っかかるものもある。
記憶の中の、あの部屋を。
夢に出てくる、あの部屋を。
思い出すまいとして、まさにそのせいで思い出してしまう。
「んー・・・・・・」
ソファに座る。
視界が下がった事で、余計にリビングが広くなったように感じて。
「はぁ・・・・・・、」
溜め息。
落ち着ける筈だった空気は、いつの間にかドロリとした濃密なものに変わっていて。
それが嫌だったから、思わず膝を抱えてしまった。
おれはまだ、あの記憶を忘れられずにいる。
忘れたい筈なのに、忘れられない。
過去の記憶に。
誰よりも忘れたい相手に。
彼らが死してもなお、囚われたまま。
「ラピ、また寝れねぇの?」
「あっ、スコープ・・・」
気が付くと、隣にスコープくんが立っていた。
「どうして気付いたの?」
「声。オレの部屋、今はラピの隣だろ?」
寝れない時は、付き合ってやるよ。
スコープくんは、そう言って笑う。
心配してくれる。
それは、住む場所が変わっても変わらない気持ち。
やっぱり、嬉しかった。
「隣いいか?」
「あ、うん。」
一度立ち上がって、スコープくんの座る場所を作る。
「じゃ、失礼しますっ。」
これは、たぶんわざとなんだろうけど。
スコープくんは、語尾にチカラを入れている。
そして・・・
「えっ・・・・・・えっ?」
何故か、おれの隣にぴったりくっついてきた。
77人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紙代 冬華(プロフ) - NMダイキング担さん» ケータイ買い換えが修正の直接のキッカケにではありますが、旧版は“暗殺者”にしては警戒心が薄いなーと書きながら思ってて。結果的にリマスター版の方がいいかな?って自分でも思います。旧&リマスター版、どちらもお楽しみ下さい。いつもありがとうございます! (2019年9月15日 15時) (レス) id: 4aaf22ed61 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - もちろん、修正前のシリーズも好きですよ(*^^*) (2019年9月15日 15時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - はい!楽しませていただきます!!こっちの方が暗殺者という感じがしていいですね♪ (2019年9月15日 15時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
紙代 冬華(プロフ) - NMダイキング担さん» 修正(改正?)する上で、もっとちゃんとしたキャラクター作りを、と思いまして。こういう運びとなりました。前より信頼関係を築くまでの時間が掛かる、ゆっくりスローペースのリマスター版を、どうぞお楽しみ下さい! (2019年9月13日 16時) (レス) id: 4aaf22ed61 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - みんなの呼び方が変わっていたりして、続きが楽しみです。 (2019年9月13日 16時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ