検索窓
今日:13 hit、昨日:0 hit、合計:20,372 hit

ページ19

「・・・それ、おれが、作ったの。ソニくんに、教えて、もらって。」


今度は、さっきよりはすんなり言うことができた。


「ほんとに?!」


おれの言葉に、ファルコンは驚いた顔。
でも、すぐにいつもの笑顔になった。


「・・・このオムライス、初めて一緒に食べた時のやつでしょ? 覚えててくれたんだ。」

「・・・うん。だから、頑張ったんだ。」


感極まっているのか、ファルコンは泣きそうだ。
だからおれは、そんなファルコンを思わず抱きしめた。


「おーおー熱いねぇ。」

「スコープ!」


顔を上げると、ニヤニヤするスコープくんとそれを咎めるラピくん。
その隣には、おれらとスコープくんやラピくんを微笑ましく見つめるSHINOBI。


「みんなも、ありがと。」


おれの言葉に、三人は一緒不思議そうな顔。
でも、すぐにその意味が分かったみたいで、笑顔になった。


「ソニくん、も、ありがとね。」

「おう。料理なら、またいつでも教えてやるよ。」


ソニくんも、優しい人だ。

この家の人は、みんな優しい。
何だかすごく、安心出来る。

警戒していたはずなのに。
築いていた壁が、少しずつ崩れていく。

この仕事をしているうえでは、ダメな事なのかもしれないけれど。
その感覚は、不思議と心地よかった。


「・・・・・・あ、」


その時、気付いた。

今まで、全く上がらなかった口角。それが、ほんの僅かに上がっていることに。


「・・・おれ、笑えるんだ。」


笑う。
これが、笑うということ。

・・・何だかすごく、あったかいな。

13話→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (21 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
77人がお気に入り
設定タグ:せんせーションズ , Hey!Say!JUMP   
作品ジャンル:タレント
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

紙代 冬華(プロフ) - NMダイキング担さん» ケータイ買い換えが修正の直接のキッカケにではありますが、旧版は“暗殺者”にしては警戒心が薄いなーと書きながら思ってて。結果的にリマスター版の方がいいかな?って自分でも思います。旧&リマスター版、どちらもお楽しみ下さい。いつもありがとうございます! (2019年9月15日 15時) (レス) id: 4aaf22ed61 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - もちろん、修正前のシリーズも好きですよ(*^^*) (2019年9月15日 15時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - はい!楽しませていただきます!!こっちの方が暗殺者という感じがしていいですね♪ (2019年9月15日 15時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
紙代 冬華(プロフ) - NMダイキング担さん» 修正(改正?)する上で、もっとちゃんとしたキャラクター作りを、と思いまして。こういう運びとなりました。前より信頼関係を築くまでの時間が掛かる、ゆっくりスローペースのリマスター版を、どうぞお楽しみ下さい! (2019年9月13日 16時) (レス) id: 4aaf22ed61 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - みんなの呼び方が変わっていたりして、続きが楽しみです。 (2019年9月13日 16時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:紙代 冬華 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2019年9月7日 3時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。