≪02≫殺せんせーションズ 外せないLock

・ ページ12

◆





｢わ、びっくりした。｣

｢｢っ、｣｣


それから、しばらくして。
また沈黙が訪れていたところに、突然割り込んできた声。
誰だと思って振り向くと、そこには話題の中心にいた人。


｢SHINOBIか・・・驚かせんなよ。｣

｢あの、ごめんなさい・・・｣


スコープくんに睨まれて、彼────SHINOBIは困ったような顔で謝る。


｢どしたの？ こんな夜中に。｣


何となく空気が悪くなるような気がして、慌てて声を掛ける。

すると、SHINOBIはキョトンとして。
それから、自分の喉を押さえた。


｢喉乾いちゃって。水飲みにきた。｣

｢あー、そういうこと・・・｣


おれも、たまにある。
夜中に喉が乾いて、突然起きちゃうこと。
悪夢とはまた別の要因だけど、安眠を妨げるもののひとつだ。


｢じゃあおれが淹れたげる。何がいい？｣

｢何が、って・・・？｣

｢えっとね、緑茶に麦茶に紅茶、あとはコーヒーとか・・・｣

｢？｣


いくつか飲み物の種類を挙げてみたけど、SHINOBIはピンときてないみたい。


｢てか、それだと逆に目ェ覚めんだろ。｣

｢あ、｣


スコープくんに指摘されて、初めて気付く。
どれもカフェインが入ってて、就寝前にはオススメ出来ないやつばかりだ。


｢・・・えーと、水にする？｣

｢そうする。｣


改めて尋ねると、こくりと頷くSHINOBI。
そしておれが水を注いでいる間、彼はずっと、おれの方をガン見していた。


(恥ずかしいな、これ・・・)

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す