35話 ページ37
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「君らが海賊だというのは本当かね…」
もう立ち退かないとならない時間がきたのか…はやいなぁ…。
もう少しリカちゃんのお母さんのご飯食べたかったけど…。
扉を開け、入ってきた海軍にルフィが「今から海賊だ」といえば、救ってもらったことには感謝をしているが海賊だという理由で即刻立ち去ってほしいといわれ、私達はゆっくり腰をあげた。
しょうがないよ。
モーガンの支配から解放され、その解放したのが私たちで、たとえ助けてあげたといっても結局は海軍と海賊。
相容れない存在。
いっていることは最もなのだから。
そこではい無理です〜なんてのはいえない。
町の住民が猛反対していたことに、あぁ、歓迎されていたのか…と少し嬉しくなるけれどそこにとどまるわけには行かないのでそそくさと私達は立ち去ろうとする。
「君も仲間じゃないのか？」
「え！ぼく……！！僕は……！！」
コビーくん…。
大丈夫だよ、自分の思うように生きて。
「僕は、彼らの…仲間じゃありません！！！」
君がなりたいように、ただ生きて。
コビーくんのその言葉を聞いた私達は、さっさと出ていこうとしたのだけれど、再び海軍へ呼び止められ足を止める。
「本当かね？」
私はなんというわけでもなく、ただルフィへ任せ黙っていた。
今は、私は喋るべきではない気がする。
ルフィは何かを考えるように、一瞬沈黙したあと静かに口を開いた。
「俺、こいつが今まで何やってたか知ってるよ。どの辺の島だかわかんねェけど、こーんな太った女の海賊がいてさァ、アルビダっつったかな」
その言葉を聞いて、深く溜息を吐いた。
まーた、この人はそんな回りくどいことをして…。
普通にいえばいいものを…。
「やめて下さいよ！！！」
コビーくんは今までのことを全ていわれると思ったのか、勢い余ってルフィを殴っていた。
それを待ってましたとでもいうようにルフィもコビーへ殴り返す。
もちろん本気でないことはわかっていたけれど、何発も。
そんなに殴っていればさすがに心配になってくる。
そろそろ…と止めようとしたけれどロロノア・ゾロの方がはやくルフィを止めていた。
『やりすぎよ…馬鹿』
「君らが仲間じゃないことはよくわかった！！！今すぐこの町を立ち去りなさい！！！」
海軍のその言葉を聞いた私達は、漸く外にでることができた。
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作者名：瀬成 | 作成日時：2024年1月5日 13時
