31話 ページ33
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漸く、私たちにとっての初の戦いが終わりを迎えた。
初の戦いから海軍との戦いって中々だと思う。
あ、初はアルビダか。
といってもあれは戦ったというよりもルフィの一方的な攻撃で終わったから戦いではない気がする。
ま、どっちでもいっか。
『ふーっ』
知らないうちに気を張ってしまっていたのか、気が抜けてその場にへたりこんでしまう。
モーガンが倒れて喜んでる海軍を横目に、小さく見えないように少しだけ笑った。
皆モーガンの支配から解放されて喜んでるみたい。
ただ、怖かっただけなんだ。
あんなの、怖がる必要なんてないのにさ。
そんなことを思い、あたりを見渡していると、突然近くでドサッという音が聞こえ、その音が聞こえた方へ振り返ると、なんとロロノア・ゾロがその場に倒れ込んでしまっていた。
『ロロノア・ゾロ！？』
全身からサッと血の毛が引くのを感じ、自分の疲れなんて忘れロロノア・ゾロの元へ急いで駆け寄り肩を揺らす。
『大丈夫ですか！？』
「……うっ………め、し………」
『え？』
どうやら意識はあるようで、呻きながら何かを訴えようとする。
ハッキリとは聞えなかった為、思わず聞き返すとさっきよりはハッキリと聞こえやすい声で
「はらへった……し、ぬ…」
というので、もう一気に力が抜けた。
殴ってやろうかしら…。
「あっはっはっはっはっ！」
『笑ってる場合じゃないわよ…』
他人事だと思って…。
豪快に笑ってるルフィを軽くどついて、私達はロロノア・ゾロを抱え町へ下りた。
───町
「はァ…食った…！！！流石に9日も食わねェと極限だった！！」
『そのまま野垂れ死んでくれても構わなかったですよ』
「しょーがねェだろうが！あの時はまじで死ぬかと思ったんだよ！！」
ロロノア・ゾロのそんな言葉には耳を貸さず、ツーンとしながら手だけをせっせと動かす。
「じゃあ、どうせ一ヶ月は無理だったんだな！」
「おめェは何で俺より食が進んでんだよ」
ルフィの食欲は昔からだったけど、目の前で見ると本当にすごい。
その細い体のどこに大きな胃袋を隠し持ってるのか。
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作者名：瀬成 | 作成日時：2024年1月5日 13時
