24話 ページ26
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『ルフィなら、基地の中に入っていきましたよ』
「えぇ！？また、無茶苦茶なことを…！！」
「本当だぜ、何者なんだあいつは」
案の定行ってしまったことを伝えれば、ひっくり返るほどに驚いていた。
確かに、海賊が自分から海軍の基地へ入っていくなんて聞いたことがないよね。
まあ、現に今やってる奴がいるのだけど。
ルフィってやつなんですけど。
「僕、ゾロさんを逃がします！」
コビーくんはそういって、ロロノア・ゾロの縄を解き始めた。
「おい、いいのか！俺に手を貸せばてめェが殺されるぞ！」
「あなたに捕まる理由はない筈です！！僕はこんな海軍見てられない！！」
『コビーくん、私も手を貸しますよ』
私はそういって、ロロノア・ゾロの縄を解き始める。
確かに、今のこの人に捕まっている理由はない。
それに、手を貸して殺されるくらいならいいことして死にたいもの。
「お前まで！」
『私はもう海賊なので』
手を貸そうが、貸さなかろうがどのみち追われる運命。
それなら、手を貸した方がいいに決まってる。
このまま黙ってこの人が死ぬのを見ているなんてまっぴらごめんだわ。
「僕はきっと正しい海兵になるんです！！ルフィさんが海賊王になるように！！」
「何？か…海賊王だと…！？意味わかっていってんのか！？」
「えへへへ…僕も驚きましたけど、だけど本気なんです、彼はそういう人です！！」
そう、コビーくんのいうようにルフィはそういう奴だ。
誰が横から何をいおうと無駄。最初から聞く耳なんてもっちゃいないんだから。
『だから、止めても無駄……っ…！？』
視界の隅がチカッと光って、思わず言葉を止める。
と同時に、コビーくんを思いきり押し飛ばした。
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作者名：瀬成 | 作成日時：2024年1月5日 13時
