【ONEPIECE】煌めく世界があるとするなら【サンジ】１ (ページ21)

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19話ページ21

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「ロロノア・ゾロみてェに磔になりてェか！？三日後にはゾロの奴を公開処刑にする！！みせしめだ。楽しみに待ってろ！！」

バカ息子のその言葉にピクリと反応する。
それは私だけじゃなかったようで。

「『三日後？』」

ルフィも同じだった。

「一ヶ月の約束はどうしたんだ！！」

「なにィ？誰だ貴様、どこで聞いた。頭が高ェな。そんな約束ギャグに決まってんだろっ！！それを本気にするやつもまた魔獣的にバカだけどな！」

約束がギャグ。
此奴は今、そういった。

ロロノア・ゾロは〝約束は守る〟そういっていた。

根本的に違う。

明らかに違う。

こいつは

『人間のクズだ…』

私がそういったのと同時にルフィは、くそバカ息子を殴っていた。

「ルフィさんっ！！やめてください、落ち着いて！！！レミリさんも止めてください！！あなた達、海軍を敵に回す気ですか！！！」

敵に回す？？

そんなもの

『海賊になると決めた日から敵に回してるっつーんですよ』

へんてこな敬語を使いながら、私はルフィに向き直った。

『ルフィ』

「あぁ。決めたぞコビー！…俺は、ゾロを仲間に引き込む！！」

ルフィの言葉に大きく頷く。
理由なんて簡単だ。ルフィはロロノア・ゾロをいい奴だと判断した。
ルフィが決めたなら私はそれに従うのみ。

まあ、それもあるけれど、こんなクソみたいな親子が取り締まってる基地へ置いてなんておけない。
三日後処刑するなら、今引き抜いたらいいんだ。

一ヶ月だと信じてるロロノア・ゾロをここに置いて私達がこの場を去ったらあとにやってくるのは後悔だけ。
それなら、今動く他はない。

「俺は海軍大佐モーガンの御曹司だぞ！！！親父にいいつけてやる！！！！」

「お前がかかってこいよ」

殴られたくそバカ息子は、泣きながらそう訴えてくるけれど、正直不愉快でしょうがない。

『自分でできないのなら威張らないでください』

「うるせー！！」

『叫ぶことといいつけることしかできないあなたは、いつまでも成長しませんよ』

ほぼ独り言のように呟いて、私は地面へ腰を下ろした。

ずっと立ちっぱなしで疲れちゃった。

バカ息子もそのあとはいつもの如く死刑という言葉を落として、逃げ帰って行った。

「あんな奴、これ以上殴る価値もねェ」

ルフィの言葉に同意、と深く頷き、下ろしていた腰を再びあげた。

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